美しい絵と繊細な物語に必要なもの
★★★☆☆
非常に美しい絵と幻想的な物語。
レイアウトや文字など細部に凝った装丁も美しい。
どのシーンも印象的で、映画のカットをみる気分だ。
絵は申し分ないが、テキストが少々弱い。
ファンタジーだから、骨格が脆弱でいいわけはない。
むしろ繊細な物語こそ奥に強靭な骨が必要だと思うのだが。
童心に立ち返り、夢を夢見たい大人ための画集
★★★★★
東さんの画集をはじめて買ったのは、もう20年前・・・「アクエリアム」と「パルステラ」の2編。
童心に立ち返り、夢を夢見たい大人ための画集。
花、月、光、球体、天使、女神、子どもなどの形象を、モノクロームに近い静謐なトーンの画面に
溶け込ませた、どこか懐かしさといとおしさに満ちた、静かで夢幻的な光景に思わず魅入ってしまった。
そしてひさしぶりにこの「月光庭園」、そして「翼の時間」を購入した。
色彩豊かになりながらも、柔らかく繊細な筆致はそのまま・・・夜のおぼろげな光に浮かび上がる地上と
まぶしく光輝く天上界が、東さんならではの見事な画面構成の中に広がっていく・・・
イギリスの詩人ブレイクのあの一節「一粒の砂に宇宙を視る」を思い起こしてしまう。
日常と別世界の垣根がすっと魔法のように消えて、あの夜空のかなたへふわっと飛翔していく、
そんなイメージにあふれたすばらしい画集である。
でも、西洋の天使や子供にこそこんな素敵な世界はふさわしいのかな・・・・。
こう思う自分があまりに大人で、アジア的であることを完全に忘れ去ることができないのがさびしい。
月の明るい晩に・・・
★★★★★
装丁が美しく、カバーを外したハードカバー裏・表両表紙も装丁とは違う絵が描かれておりこれも又美しい。東逸子さんの描く描写の繊細さはロマンチックな女性の心を掴むには、かなりの折り紙つきです。ストーリーも幻想的なのですが、それ以上に一枚一枚の絵がもっと素晴らしい。きのこの森シーン・少女がブランコをしれいるシーンの二場面が特に好きです。
夢を見ているよう・・・
★★★★★
とても綺麗な絵で、まるで自分も夢の世界にいるようです。
主人公の男の子と一緒に、宇宙の不思議な感覚を味わえます。
大人も楽しめる絵本
★★★★☆
ある夜ふと目覚めた男の子が月光公園の切符を手に入れたところから始まる。満月の明かりに照らされた不思議な公園を堪能している男の子。しばらく遊んでいると月が降ってきて、地面とふれあった時光の中から少女が・・・・東逸子さんの繊細な絵が異空間へ案内してくれる絵本です。