リニューアル?!
★★☆☆☆
教本といえば、
自動車教習所でレッスンとセット販売の「運転教本」以来の「教本」です。
今回は実効性を期待して自分の意思で買いました。
読み進めるうちに、「合格対策としてこの本の存在意義はなんだろう?」
と疑念がわきあがってきます。
なぜならば英検協会のサイトには、
過去3回分の過去問PDF、リスニングスクリプトPDF、
リスニング用音源MP3ファイル、問題の解答PDFが揃っているからです。
しかも全て無料。(2009第1回のダウンロードはお早めに!)
問題集としては、語彙問題については単熟語集に優れものが
他にたくさん出ていますし、長文問題についても同様です。
劣悪な部分として特に具体例を挙げたいのはライティングのセクションです。
本試験ではアーギュメンタティヴなエッセイを要求されるのに、
練習問題では課題に『読書の喜び』なとと
牛のよだれ的な随筆文を求められるのは何故でしょう?
教本を執筆されている先生方についても是非リニューアルしてください。
かなり易しく感じた
★★☆☆☆
英検1級について何の情報も持たずにこの本を開いたところ、さほどの難しさを感じませんでした。ライティングと2次が大きく変化している以外は準1級に毛が生えた程度だという印象を受けたのですが、過去問をやってみて、大きな誤解をさせられていることにすぐに気づきました。例題の中には過去問がいくつも含まれているのに、不思議なくらい難しくありません。
総覧的なものなので、本来ならば、とっかかりに使うのがいいのでしょうが、過去問をやってからでないとレベルを見誤ることになります。過去問に手を付けた後であれば、分野毎に勉強できるだけの見通しが既に付けられているでしょうから、さしたる使い道が見当たりません。優先順位はかなり下の方でいいと思います。
完全な初歩からのスタートには適格か
★★☆☆☆
本書の構造は明確で、語彙、読解、作文、聴解、面接の5つに分かれており、それぞれの章の最初にサンプル問題があり、後に基礎力を高める対策へと入ります。
最初の語彙の章では、他と混同しやすい単語の一覧、綴りから意味を推測できる単語などがまとめてあり、これは有益だと感じました。
しかしながら、その他の部分では多くの不満が残ります。
・本番を意識した例題が極めて少なく、時間配分などのアドバイスはない
・英語の扱い(問題のではなく)に必要な戦略などに多くのページが割かれているが、ほとんどは基礎でありごく一般的な事項である
・最初の作文の回答例には非常にインフォーマルな文体が使用されているが、それの是非についての言及がなく混乱を招く
英検対策を始めるには、まずは英検協会のウェブサイトに掲載されている過去問題を解いてみて、自分に見合った方法を見つけるのが良いと思います。本書は、1級の問題を非常に難しいと感じた人が、初歩から時間を掛けて合格に近づけるようにするための本なのでしょう。ある程度力を付けてきた人にとっては、ページ数のわりに内容の薄いものになってしまいます。
英文が下手くそ過ぎる。実務で使えないお粗末英語。
★☆☆☆☆
本書を数年前に購入して、放置していた。
英検でも受けてやろうかと思い、久しぶりにWritingのところだけを拾い読みした。
実務で英語を使ったことがある人間が見たら、うまいとは言えない英文が並んでいる。私の部下が本書のレベルの英文をもってきたら、私は書き直しを命ずる。
日本人の英語力をはかる試験では、最近はTOEICが広く使われている。この試験も英語の運用能力を見るのには問題がある試験である。だが、英検の教本や問題集を見て、英検が日本の産業界から見捨てられている理由がわかった。
英検は受けないことにした。変わりに、米国留学には必須のTOEFLトーフルを受けることにする。今のところ、自分の英語力を客観的に見るには、この試験が一番ましな試験のようだから。
準1級から上がってきた身としては・・・
★★☆☆☆
英検準1級に合格し、1級対策の第1歩として購入しましたが、正直不満なところの多いテキストでした。
「英検1級教本」と銘打つからには、このテストに合格するための戦略の立て方や、ライティングやスピーキングの採点基準などの(ある程度の)目安が載っていても良さそうなものですが、そういった情報は一切ありません。そのかわりに、1級を受験するような人間ならすでに試している(あるいは知っている)であろう「長文を読む際の心構え」のようなものや、「シャドーイングのやり方の説明」など、「英検1級対策」ではなく、ごくごく一般的な英語学習法について多くのページが割かれており、「今さらそんな事言われてもなあ」という感はぬぐえませんでした。しかも、英検準1級教本と内容がかぶっている部分も結構あります(難易度はともかく、ですが)。模擬試験等もついていないので、自分が本番でどれくらい得点できるのかもわかりません。
リスニングCDについても、スクリプトを読む速さは本番とさほど変わらない(?)のかもしれませんが、こちらのCDのほうが発音が明瞭で、いかにも「リスニング用録音」であるため、結果的に本番より聞きやすく、遅く聞こえます。旺文社のテキストは往々にしてこの傾向があるので、実際の英語ニュースなど、(リスニング学習用ではない)英語を聞く練習も別に必要だと思います。(ついでながら、CD1曲分に長文をいくつか録音しているので、シャドーイングやディクテーションに使おうと思ってもそれぞれの頭出しができず、結構めんどくさいです)。
英検のウェブサイトに行けば、過去問に挑戦できるので(リスニングも本番と同じ音源っぽいです)、それをやってみて、あるていど学習法の目安が立つ方には必要無いテキストだと思います。「どこから手をつけたらいいのかわからん」みたいな場合には多少参考になるかもしれません。
※私が使ったのは2005年度発行の改訂新版です。念のため。