成功を望む前に何が幸せかを考えよう
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かつて企業の寿命は30年と言われた。
事業の寿命が30年で社員一人のビジネスマン人生と重なるところがあった。
しかし、それも今は昔。
著者によれば既に会社の寿命は3年時代に突入しているというのだ。
その寿命3年が5年でもたいした違いはないだろう。
大切なことは会社員としての自分の人生を会社の成長に任せっきりにしていられませんよ、ということだ。
じゃ、資格でもとって、いざとなったら転職するか、と頭のよい人なら考えるだろう。
しかし、著者はいう。
そりゃ、「一種の自殺行為」だと。
結論、医者や弁護士以外の士業では資格だけでは食っていけないのだ。
ズバリ集客できないのだ。
それでは今の会社で実力つけてヘッドハンティングでもされるか、となったとき「あなたは何ができますか」と問われて、「部長ならできます」と応えてしまう。
結局、自分の本当の強みが分からないし、相手に伝わらないのだ。
この本を読めば、自分の強みを知り、自分の売り方を知り、プロフェッショナルとして生き残っていくための6つのパワーの身につけ方を知ることになるだろう。
とくに「陰徳を積む」ことの重要性は今の日本人が忘れがちであるだけに心に響くのである。
読後感のさわやかな一冊である。