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弓道の原点 四巻の書

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カテゴリ: Kindle版
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弓道秘伝書『四巻の書』(しかんのしょ)の最新評釈。本文全文を総ルビ解説。巻末に原文のみを収録。

約400年前、弓版『五輪書』。弓道人なら誰もが知る吉見順正『射法訓』内で「書に曰く」として示される原書であり、『礼記射義』抜粋の大本である『武経射学正宗指迷集』(中国の書)と並べて日本の弓道を成らせた書である。 また「会」「離れ」など数々の重要な弓道語の原点にもなっている。


気づいていただきたくは、『四巻の書』が旧来の「弓術」という言葉をいっさい使用せず、それに代わって「弓道」という言葉を使用していることだ。これは弓の歴史のうちでもかなり重要視されるべきことである。
一般に弓術が弓道と呼ばれるようになったのは明治時代以降の流れによるものだが、正式な呼称として制定されたのは大正期のことである。明治初期は賭弓(かけゆみ)の大流行とともに、道楽としての矢場が庶民の弓のイメージとして広く浸透していた。そのように頽廃したところの印象から弓を救い出すのに、「道」の理念が大きく助けとなったのである。こういったところの原点が、萌芽というにはあまりにも明瞭にここに書き留めあらわされているのである。
―――本文より


★各巻内容の紹介★

第一巻(初巻)
まずは射法八節のもとになった"七道"(戦前まではこの呼称であった)の流れ、続けてこれを正しくおこなうための基本が述べられている。書内では、基本のことを"初心"、またその作法を"骨法"として筆述される。その中で突如登場する"詰め""延び"といった表現。これが何を意味するのかは、全巻にわたって少しずつ理解できるよう構成されている。"五重十文字""猿臂の射""目付け""手の裏"など、弓道人に耳なじみのある言葉も数多く登場し、また重要な言葉である"打起し""鸞中(らんちゅう)""雪の目付""闇夜のかね"などにおいては、編者が『四巻の書』全体を通して内容を解した結果、新たに素直な解釈が浮びあがった。学生・一般にかかわらず、弓書に多く触れてきた者にとっても、本書籍は必見の内容である。


第二巻(歌智射)
この巻では、弓の修行を一段から五段という五つの段階に区分け、稽古の位に合わせた流れが語られる。書内でいう段階とは、もちろん単なる資格(免許)のことではなく、修行が進んだ態度としての位である。この巻でも"息あい""大三""紅葉重ね"など、現在においては弓道語となった重要な言葉が文中にあふれる。さらに"引く矢束""引かぬ矢束"、これを馬上鞭や力革などを例とした歌でわかりやすく伝えようとする先師の態度に、私たちは本書籍によって触れることができるだろう。


第三巻
この巻では、修行の教えが仏教語等にうまく絡ませて説かれる。この巻にも"五味""骨を引く"など、のちに弓道語となる言葉がごろごろしているが、なによりも重要なのは五行説をもとにした"五輪砕き"項だろう。この項に登場する"金体白色西半月"、『四巻の書』の本文からこの言葉の"三日月"との対応を知ることによって得られる本当の意味に、私たちは辿りつくだろう。この巻のユニークな構成によって、本書籍は必要な仏教知識も自然と身につく内容になっている。


第四巻
この巻は今までの内容を補佐する役どころにあたる。それでも最後のほうの項目には、弓の道を修学する場合における一番深いことがらについてが記されている。素材を同じくする絹・綾・錦、この三段の展開の意味とはなにか。"切払別券""五部の詰め"などにおいても、本書籍では『四巻の書』の内容を肯定的に解したことで、全ての言葉が並列に秘める答えをあらわしている。巻末に"奥義"が示されたあと、弓道人にとって一番大事な態度が一つ記され、『四巻の書』は幕を下ろすのである。


※この電子書籍は2014年に発行された『四卷の書 弓道の原点』と同じ内容になります。