「元号」と戦後日本
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「元号」がいまふたたび変動をむかえようとしている。
激動の時代において、そもそも「元号」とはどのような存在であり、
わたしたちの歴史意識にどう作用してきたのか。
「明治」「大正」「昭和」という三つの時代のイメージをつくりあげるために、
元号はどのように寄与してきたのか。
そして、戦後日本において「元号」の持つ意味とは何だったのか。
膨大な資料を丹念に読み解きながら構築された、歴史社会学の新鋭による全く新しい元号論。
推薦文:
「元号」は「戦後」といかに関わっているのか。著者の出発点は実にユニーク。
しかも「昭和史論争」「大正デモクラシー」「明治百年」のテーマに絞ることにより、
歴史認識のダイナミズムが明らかになる野心的問題作だ。
――御厨貴
「元号」を通じて近代を分析し、戦後社会の位相を明示する。
その豊かな成果は今まさに終わろうとする「平成」に生きる「私たちの現在」を的確に照射する。
鋭い問題意識に導かれた歴史社会学の精華、との評がふさわしい。
――本郷和人
元号は、ある意味で戦後においてこそ、その社会的装置としての機能を発揮した。
元号と戦後社会における時間意識との相互規定性をトレースする。
――北田暁大