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蘭陵王

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本
ブランド: 文藝春秋
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:田中芳樹/著 出版社名:文芸春秋 発行年月:2009年09月 関連キーワード:ランリヨウオウ らんりようおう、 ブンゲイ シユンジユウ ブンゲイシユンジユウ 7384 ぶんげい しゆんじゆう ぶんげいしゆんじゆう 7384、 ブンゲイ シユンジユウ ブンゲイシユンジユウ 7384 ぶんげい しゆんじゆう ぶんげいしゆんじゆう 7384 六世紀の中国。無能な皇帝の統治のもと、北斉は西に北周、南に陳、北に突厥と、三方を強敵に囲まれる内憂外患をかかえていた。後世の歴史書にその美貌と智勇を称えられる北斉の皇族、蘭陵王は、戦えば必ず勝つという活躍で傾きかけた国を必死でささえていたが、皇帝の嫉妬をかい、やがて悲劇が訪れる。
今一歩乗れない ★★★☆☆
短編「匹夫の勇」(『黒龍譚異聞』所載)や『長江落日賦』でも顔を出していた蘭陵王・高長恭が、ついに主人公となって登場!
作者の久々の中国歴史長編でもあったので、非常に期待していましたが…

正直期待しすぎたかもしれません。活発なヒロインと不器用な主人公の邂逅、緻密な戦闘描写、ここぞというときに出る歴史的見せ場、そういった田中芳樹作品の特徴というべき要素に欠けるところは何もないのですが、思った以上に蘭陵王を取り巻く時代背景が陰惨すぎた点が私にとってはマイナスになりました。

北斉の暴君・暗君によって忠実・有能な将軍が次々と粛清されていく…その様が妙に丹念に描かれているため、どんなに蘭陵王の華やかな活躍が描かれても気持ちが重くなってしまいました。亡国を守る主人公としては、自由惑星同盟を守るヤン・ウェンリー、南宋を守る文天祥よりも救いがない感じがします。

なるべく粛清描写を薄くし、何ゆえ北斉の歴代君主は暴君になっていったのか、そういうところが描写されればより楽しめたかもしれません。
中国ものなので,まだましか… ★★☆☆☆
これまで日本の作家があまり扱わなかった時代にスポットを当てたことはよいことだと思います。
魅力的な人物,魅力的な時代を扱っているにもかかわらず,なぜか盛り上がりに欠ける内容に思えるのは,なぜなのでしょうか?
少し蘭陵王を美化しすぎているようにも感じました。彼にも人間味あふれるというか,欠点もあったと思います。(事実ありました。)
そういう点にほとんど触れることなく,惰弱・暗愚な君主に振り回され,悲劇的な最後を迎える主人公に作者が肩入れしすぎたようにも感じました。ヒロインとのロマンスもねらいすぎているように感じ,無理に神仙を登場させなくてもよかったのではないかと思いました。
中国もので,素材になる人物も時代背景も人間関係も,史実から取材して書けるので,あまり創作の余地がないだけに書きやすかったのでは,というと言い過ぎでしょうか?
ただこれまでの氏の中国ものに比べて味気ない仕上がりに感じました。
結局、ご自身が書かれるまで誰も書かなかったようで…… ★★★★★
 後期南北朝時代の英雄の一人で、もっともヴィジュアル的にわかりやすい英雄、蘭陵王・高長恭を小説の筆にのせたのは、やはりというか田中先生でした。なぜ、他の作家はこの人を小説化しなかったのか。確かにこの時代の同時代史料は少ない。本書では冒頭「才武くして貌美しく、常に仮面を著け、似って敵に対す」という『資治通鑑』からの評を引用して載せているが、本来資治通鑑の記述などどこまで史実をふまえているかアテにはならない。とはいえ、後期五胡一六国時代から南北朝にかけての時代は『三国志』のはるか後だよ!? いくらでも書きようあるでしょうに。
 仮面の将軍、蘭陵王はいかにも田中先生好みの英雄として描かれています。美形、強い、無欲、恬淡、少年っぽい、女性慣れしてない、等々。この高一族は狂気を孕んだ天才破滅型(しかもどこか小心)という性格が共通しているので、その辺を少し織り込んでもらえたらもっと……ってページがいくらあっても足りないか。
 さて、本書が描き出したように、この時代はおもしろい。本当におもしろい。というか、この時代は中国史のもっとも中世らしい中世、つまり「ロマン」の時代なんですな。本書に登場した斛律光と彼の一族の栄光と悲劇、英雄宇文ユウの生涯、本書の時代からはさかのぼるが英雄になり損なった男達(梁の元帝、北魏の爾朱栄、前秦の苻堅)の人生、一方で赫連勃勃、石勒といった無骨な英雄達の事績等々。まだまだ魅力的な人物と題材が数多くあります。本書のように、今後もまだ小説化されていない人物がえがかれる作品が出てくることが、私は楽しみです。
 最後に、蛇足ながら一つだけ本書の記述の誤りを指摘します。それは「後記」の南北朝時代と日本のかかわりの件。「北朝の魏では臣籍降下した皇族に『源』姓をあたえる」というのはあやまりで、「源」姓を与えられたのは、北魏王室の拓跋氏と遠祖を同じくする旧南涼(一六国の一つ)の王族、禿髪氏。いわゆる北魏の漢化政策の折に、拓跋氏が「元」氏と名乗ったことに対応して「源」氏を授けられたというのが正しい。
 
ひたすらかっこよい ★★★☆☆
かっこよい主人公と、自由奔放なヒロイン。
田中先生の王道ともいうべき作品に仕上がっています。

そのため非常に読みやすい反面、心に残るシーンにかける部分も否めない。
ただ、中国物を読む導入編には最適なのではないでしょうか。

力尽きたと言わず、次は「斉・周・陳」の新三国志を手掛けて欲しいです。
他作品よりかはマシ ★★★☆☆
盛り上がりに欠けるダラダラとした内容。それでも、アルスラーンや薬師寺涼子よりかはマシ。この作者は、自分のイデオロギーを露骨に反映させる作品(薬師寺涼子なんかね)は書かない方がいい。単純に下品な印象しか持てない。
そういえば、昨今の田中作品のレビューにて、他のレビュアを低能呼ばわりしている方がいるが、同時に中国物をもっと書いてほしいと希望されていた。ある意味、同意見である。少なくとも、田中作品の中国物に下品さはない。

あ、こんな事を書くと低能呼ばわりされてしまう。気をつけねば。