【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:ローズ・ジョージ/著 大沢章子/訳 出版社名:日本放送出版協会 シリーズ名:地球の未来を考える 発行年月:2009年09月 関連キーワード:トイレ ノ ハナシ オ シヨウ セカイ ロクジユウゴオクニン ガ カカエル ダイモンダイ チキユウ ノ ミライ オ カンガエル といれ の はなし お しよう せかい ろくじゆうごおくにん が かかえる だいもんだい ちきゆう の みらい お かんがえる、 ニホンホウソウシユツパンキ 6023 にほんほうそうしゆつぱんき 6023、 ニホンホウソウシユツパンキ 6023 にほんほうそうしゆつぱんき 6023 日本ではハイテク化が進み、アメリカや中国ではバイオ肥料など、排泄物の有効利用が脚光を浴びている。一方、トイレがない、あるいは、あっても汚すぎて道端でしたほうがましという人も、世界には26億人いる。「なぜ、トイレ?」という周囲の冷たい視線をよそに、突撃型の女性ジャーナリストは、
人類の大問題
★★★★★
物見高い女性の興味本位のものかと軽い気持ちで読み始めたが、非常に内容のある書物である。
経済大国インドに関する立派な本にも出てこない、別の面から見ることも出来た。
江戸末期のロンドンのトイレ事情のひどさや、ミラノにはいまだに下水処理場が無いなど。
日本も下水処理場はあるが、処理レベルはひどいもので、1973年に訪問したモスクワの下水処理場のレベルに達している下水処理場は数少ない。羽田空港と対面している森が崎処理場の近くの水面は屎尿の臭いが充満していた。
臭いものに蓋で根本的解決が放置されており、現に近隣の大量ピット汚水の臭気、腐食に10年近く悩まされて来た者として身につまされるものがある。下水道局の職員も発生源対策よりはマンホール密閉の臭いものには蓋の思考法が身についている。わが身の周囲でも嘆かわしい状態。
環境問題を考えるとき、われわれの排泄物をどう扱っていけばいいのか。大きな問題提起を与えてくれた本である。
★★★★☆
表題のとおり、普段われわれがあまり話題にしたくないもののひとつであるトイレを、イギリス在住の著者が世界各国を取材しまとめたものが本書である。
日本のシャワートイレ(本書ではロボットトイレと呼ばれる)から、現在も普通に屋外で排せつをするインド、絶望的に改善できないアフリカのトイレ事情まで世界各国を取材している。
また、中国のあの悪名高い扉のない公衆トイレを実際に使用しながら、犯罪抑制など様々な事情から削減されているアメリカやイギリスの公衆トイレのほうが問題が多いという指摘は面白い。
本書の中でもっとも考えさせられるのが、アメリカの下水汚泥を「バイオソリッド」という名称で肥料として再利用としているのにかかわらず、そこに含まれる文明社会から生み出される数々の化学物質や除去しきれない細菌類が混入しているために引き起こされている農村地帯の汚染の実態である。
これからの下水処理を考えるにあたり、最終章にでてくるNASAの尿を飲み水に変えて使用している話が象徴的である。
環境問題を考えるとき、われわれの排泄物をどう扱っていけばいいのか。大きな問題提起を与えてくれた本である。
以外に深く考えさせられる話が続々と出てくる
★★★★☆
トイレに関するネタ話の足しになればと思って手にした本でした。出だしは、今や世界の名物のひとつである日本の温水洗浄便座で想像通りでしたが、その後は下水を濾しとられた残りの汚泥による環境問題、そして格差、差別、持続可能性にまで話は及ぶ。
清潔な水洗トイレは先進国の特権ということをあらためて認識するとともに、仮に世界中でトイレが普及するようになると、二酸化炭素排出問題でガソリン車をやめようというのと同じように、水を大量に使う水洗トイレはみんなでやめようなどと(先進国の)我々は言い出すのではないかと思ったりもしました。
興味深い☆
★★★★★
日本では当たり前の水洗トイレ、しかし世界中には家にトイレがない、顔を隠しながら道端でするとかドアがないニーハオトイレなるものが存在するということを始めて知りました。これってトイレがしたいときに夢に出てくるトイレじゃない?みたいのが現実な国がたくさんあるのだ。
そしてトイレがない=伝染病や乳児の死亡率が高くなるという事実も知ることができました。トイレが当たり前にある日本に生まれたことが特権だということをはじめて知りました。
そして海外に行くときにはくれぐれもその土地のトイレ事情を調べてから行ったほうがよいということもわかりました。興味深〜い内容でした。
グルメの皆様にもお勧めします
★★★★☆
現代人の寿命がここまで延びたのは、栄養状態の改善のなせる業とか、結核が過去の病になったのも栄養状態が良くなったから、などと教えられてきたが、実は衛生状態の改善もその理由のひとつとわかる。下水の混じった上水を飲まなくてすむことの幸せ。当たり前のように感じていることが世界では少数派ということは多いが、トイレについてもそのようなことがあるとは思わなかった。
中国に旅行に行こうと誘われてもそれとなく断ってきたのは、中国のトイレ事情のすさまじさを知っていたからだが、トイレさえない人が20億人以上もいる、ということを知りこれまたびっくり。トイレは本当に奥が深いのだ。
食べることに熱心な方は、食べたものの行き先にも熱心に違いないと思いますが、いかがでしょうか。グルメの皆様にもお読みいただきたい。
併せて読みたい。伊沢正名さんの「くう・ねる・のぐそ」。斉藤政喜さんの「東方見便録」「東京見便録」。原宏一さんの「トイレのぽつぽつ」。