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日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか (朝日新書 83)

価格: ¥777
カテゴリ: 新書
ブランド: 朝日新聞社
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タイトル負け ★☆☆☆☆
全体としてODAのことについてわかりやすく書かれてはいたが、タイトルにある「日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか」について、説得力に欠ける。

まず、筆者のスタンスとして、日本のODAは今後も必要であることが述べられる。しかし、その理由に関しては、本書を通読しても納得がいく説明を得ることはできない。結局のところODAをめぐる既得権益を守るだけではないのかという疑問を払拭しきれていない。筆者のスタンスそれ自体は否定しないが、なぜODAが必要であるかという点は結局のところ納得のいく説明ができないということを図らずも証明してしまったのではないだろうか。

ODAをめぐるメディアの報道に対する批判はそれなりに説得力を持つが、その批判を裏付けるだけの証拠を提示しきれていない。筆者はODAをする側についてはそれなりの見識を持っているが、ODAを受ける側のことについては、簡単に触れる程度にとどまっている。特に、援助を受ける国の中でも最も援助が必要とされる人々の現状や援助によってそういった人たちがどのような恩恵を受けるのかという点が欠けている。

結局のところ、援助をする側のことしか知らないから、なぜODAが必要であるのかという点が説明しきれなかったのではないだろうか。

また、入門書の本来の役割は専門家以外の者に対して、わかりやすく解説し、そこからさらに新たな視点を提供することにあるだろう。わかりやすい解説に関しては申し分ないが、本書によって新たな発見はほとんどなかった。唯一、面白かったのは、援助国の定義くらいであった。
章立てが細かすぎて・・・ ★★☆☆☆
いざ本文を読んでみると、非常に読みやすいのですが、章立てがすこし細かすぎるかな、と感じました。
細かすぎて、読んでいる最中にいちいち、今のメイントピックはなにか確認しないといけなかったので、
章立てをきっちりしすぎることが逆に読みづらさに繋がることもあるのか、と発見。

朝日新書ですがどちらかといえば考え方は現実的な読売寄り?のように感じました。

ODAに関してむずかしいむずかしい複雑複雑と連呼されると、逆にそういう先入観が出来上がってしま
うのでまずいんじゃ、とも。

入門書としてはじめの一冊に選ぶよりかは、二、三冊よんで概要を理解してから読んだほうが読みやすい一冊では。
ODAの必要性を平易に記した良書 ★★★★☆
 タイトルもそうですが、著者がこの本で何を問い、何を読者に伝えたいのか
が明確に伝わって来る一冊です。

 「こんなテーマで進めます」と始めに宣言(著者のODAに対する立ち位置を
明らかにしている)した上で、それぞれのトピックの頭には「どういった事柄に
ついて説明するか」を簡単にまとめているので、本文がすっと頭の中に入って
います。

 ODA肯定スタンスなので、はずれODAに対しての突っ込みが甘いとは思いますが
(まあ、それは別の本に譲れば良い)、ODAがどんな仕組みで動いて、どんなふう
に使われるのか?そして何よりもタイトルにもあるとおり、格差が広がる一方で
年金も崩壊への道を歩むこの国が何故にODAを行わないといけないのか?

 それを分かりやすく解き明かした(答えは読んでからのお楽しみ)この本は−
特に何だかんだ言っても恵まれた国に住める一人として(そうでない人の方が
世の中には多いのだ)−読んでおきたい一冊だと思う次第。

 新書なのでサクッと読めます。総選挙前の(世界における日本の立ち位置を
考えるという意味で)お勉強としてもお勧めです。

附:後半はPKO・PKFについても説明有(概略と著者の見解)。
よりよい国際協力の理解のための必読書 ★★★★★
全体的な感想
まず、この本を読んだ際の大きな感想は、非常に読みやすい本であるという点でした。各章ごとの主題の限定、明確化から、国際協力のどういった面での議論かがわかりやすかったと思います。冒頭にありましたように、国際協力に関して日本では、世論の支持を得にくい国内状況とは対照的に、日本が国際社会において果たすべき役割を求める声は、増大しているのが現状です。まさにこうした状況において国際協力の意義や、目的を明らかにしていた点が非常に印象的でした。反面、本当に読んでもらいたい層に対しては多少難しい内容であったかもしれません。私たちのように国際協力に関して多少なりとも勉強させていただいている身からすると非常に理解しやすい構成でしたが、なんら知識を持たない人たちには少々難しいかもしれません。
国連平和維持活動、自衛隊の海外協力に関して
私は、専門で勉強させていただいている国連平和維持活動の部分に関して意見を述べさせていただきたいと思います。本書は、補足という形でこの章を扱っておりますが、一般的に区別のつきにくいインド洋の給油の問題、国連平和維持活動、イラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊の派遣などに関して詳細にわたるとより面白くなると思います。現在日本の国連平和維持活動の参加実績は、21ミッションのうち50名に達していません。さらに、国連平和維持活動は、形を変容させ活動を続けています。移行支援、領域管理型に変化、他の援助アクター、米軍を中心としたコアリッションフォースとの連携を模索しています。こうした現状の下、自衛隊はどういった活動で国連平和維持活動に参加をしていくことができるのか、日本の強みは何かなどを提示することも本書を拡大していく上で有意義ではないかと思います。
(参考)草野厚『日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか』(朝日新書、2007年)。
ODA理解の第一歩。 ★★★★★
プロローグで狙いと構成についてじっくりと説明してあり、読者がこの本を読んで何を知ってほしいのかを予め分かった上で読むことができる。
ODAは身近に感じられないということが問題として挙げられることが多いが、文章の中で実に多くの具体例や身近な例え、パーセンテージ等の数字を登場させることによって、できるだけ身近に感じられる工夫がされている。
ODAの基本知識から実施している国内外の様々な組織、さらにはODAを行う上での理念や困難さ、批判や意義など、ODAをとりまくあらゆる情報を歴史的・世界的に縦横の両軸から述べている。これにより一般的にはネガティブな印象を与えられがちなODAについて、その効果や必要性について読者自身の考えを巡らせることができるような情報を与えている。
ODAに関してここまで包括的に事実や考えを述べている著書には今まで出会ったことがない。ODAに対する知識を深めるためには是非一読してもらいたい一冊である。