二年程の海外生活を経験したあとにこの本を見ると、自分のヘタな英語でくぐり抜けてきた部分が、本当に使われている英語で上書きされます。以前は忘れてしまい勝ちだった表現も、現在は非常に印象に残ります。
会話は、一言言ったあとに、気の効く言葉がうかべば話がはずみますが、この本には丁度良いかたまりで例文が紹介されていると思いました。

文法も勉強し、語彙も増やし、熟語、構文も覚えたけど実際の日常会話すらままならないという方は結構多いのではないでしょうか？私もその一人です。やはり会話にはそれらの知識の他に決まった「表現」を覚えることも必要なんだと思います。そこで、その表現が学べるのが本書です。例えば「思わぬ出費がかさんじゃった。」や「試験範囲はどこまで？」なんていう表現は簡単そうで思いつくことができませんでした。また収録内容は日常生活の多岐の分野に渡るのでこれをすべて覚えれば日常会話能力も飛躍的に向上すると思います。お薦めの一冊です。

　本書で特筆すべきは圧倒的な例文の収録量である。日常会話を扱う教材は多いが、どれも設定された場面の数はそれほど多くなく、例文の数も限られており中途半端な感じが拭えなかった。本書では5つの主題に基づいての100の場面を設定し、日常よく使われる表現を含んだモノローグやダイアローグを1579も収録している。これだけあれば日常生活のあらゆる場面に対応できる。日常会話を扱っているので、例文は平易である。モノローグもダイアローグも短いので仮に分からない単語があっても、集中して何回でも読み返すことができる。（これが長いとうんざりしてしまう。）内容について難点を挙げるとすれば、例文の中に日本の日常生活を想定したものが含まれていることか。個人的には文化や習慣の違いを知るために、アメリカやイギリスの日常生活を想定した例文だけを収録してもらいたかった。別売りのCDには2人のネイティブスピーカー（アメリカ人）の音声が収録されている。表現の習得に重点を置いているので自然な発話速度よりも遅い。また、スピーキング能力を向上させるための学習方法について説明しているが、ネイティブが自然な速さで発音する際に起こる音の脱落やリエゾンについては解説していないので、そういうものを学びたければ発音教本が必要になる。

ラジオ英会話レッツスピークの総復習という感じがする。いや、多分それ以上の情報量だと思う。英会話の本ならもうこれ一冊でじゅうぶん。現在放送中の徹底トレーニング英会話と一緒に毎日少しずつ練習すれば相当英語が話せるようになると思う。練習のやり方は最初のページに書いてあるのでそれに従えば良い。僕は一通り読んでる最中だが分厚い本でお買い得だと思いますよ。絶対おすすめしますよ。