受け取られる方が不快に思われるような、傷みのひどい本、見苦しい本などは扱っておりません。本品は目立つような傷・汚れもなく、よい状態です。気持ちよく鑑賞していただけるのではないかと思います。専用書庫にて保管しております。ご注文確定後、速やかに送付いたします。
著者の企画ではないと思いたい
★☆☆☆☆
25年来の田辺聖子ファンとして、田辺さんがどうしてこのような本を出したのか不思議でならない。
「警句」や「人生訓」のようなものを、これまでの著書から拾い集めて本にするという企画が、著者本人の企画とは到底思えない。
田辺さんらしくない「野暮ったい」本である。
一服の清涼剤
★★★★★
戦争に打ちのめされ、戦後の復旧を経て平和を謳歌した激動の昭和を生き抜き、この平成の世にあって滋味溢れ含蓄のある言葉を紡ぎ続けるおせいさんのチエが詰まった至言がちりばめられています。と言っても堅苦しく構えたり肩肘張る必要は全くありません。ごくごくお気楽に読んでください。人生や仕事に疲れたときの一服の清涼剤としてお勧めです。
三越の聖子展みてきました。人気はあいかわらず。
★★★★★
箴言集を年代別、ジャンル別にどうぞと差し出した感じです。また、2人で唄ったという
歌集(歌の題名、作詞者作曲者歌手)がすごい!
母上の戦争終結間際の言葉、強烈です。
また、教育とか子育てに関して、今やってる政府の教育改革の委員さんたちに
刷ってよませたい。79歳になられる田辺さん、これからもきつい事いってほしいです。
歳月を経ても古びない文章たち
★★★★★
激動の昭和を生きてきた田辺さん。「警句の文化が生れる土壌はない」日本で、アフォリズム(警句、箴言)を意識して小説等を書いてきた彼女の、約40年間(!)の刊行物の中から選ばれた5冊目になるアフォリズム集です。あとがきでご本人が<人生の瞬景>と名づけた味わい深いエピソード(特に夫・川野氏との愛情たっぷりの生活など・・・)も盛り込まれています。
「おせいさんの昭和館」という章から始まります。わたしたちが歴史にふれる方法としては、緻密で長大なノンフィクションあるいはフィクションを読む、映像作品で特定の出来事を掘り下げた世界にじっくり浸る・・・など様々ありますが、本書のような歴史の断片が並べられたものに接していくやり方もあるな、と改めて気づきました。行間を埋めるように、ささやかな知識と乏しい想像力を動員して読みました。
また、昭和史にちなんだものに限らず、著者ならではのユーモアに満ちた視点、人生訓がじっくり味わえる一冊です。
・その国の文化度は何できめるかというと、私としては、その国の人々が、
自分の意見をもっている
生活を楽しんでいる
ということに尽きるように思われる。
・母親は男の子のうちに、「女の子に可愛がられるような」愛らしい性質を発見してやり、それを伸ばしていくよう、育てるべきである。(中略)男のかわいげが、男の持参金といってもいいのだ。
・では家庭の基盤は何かということになるが、私は、「顔を見てホッとする顔があつまること」ではないかと思っている。
気に入ったものを勝手に抜粋してみましたが、ぜひ皆さんにも、心に残ることばを見つけていただきたいと思います。