人生でもっとも影響を受けた本
★★★★★
私がはじめてこの本に出会ったのは、小学4年生のとき。あれから30年経ち、レビューを書きます。 NONブックシリーズでしたね。
生涯忘れられない本になりました。 近所の本屋さんで、夏休みの感想文を書こうとはじめて自分のおこづかいで選んだ本です。 家族のあたたかさ、父母への感謝、命の尊さを子供ながらに感じ、涙をボロボロ流しながら読ませていただいたことを覚えています。 飛鳥ちゃんたちも、ちょうど30才前後になっていらっしゃるのでしょうね。 「あたりまえの大切さ」という題名で書いた感想文には、 「お父さんがいてくれる幸せ 母さんがいてくれる幸せ お兄ちゃんがいてくれる幸せ 行きたいところへ自分の足で歩いてゆける幸せ きょうみのあるものを見ることのできる幸せ 手にすることのできる幸せ 大切な友達と手をつなげる幸せ なかよくわらいあえる幸せ 食べたいものを食べたいとおもったときに口にできる幸せ おいしいと感じられる幸せ ぐっすり眠ることのできる幸せ…… と当時感じる幸せがつづき……最後に、やさしい、大切な家族とくらせる毎日を大切にしたいです。あたりまえと感じていたすべてのことはけっしてあたりまえじゃないんだとわかりました。すべての人、こと、ものに心から感しゃします。飛鳥ちゃんたちのお父さん、ありがとう。」 と五年生でそのことに気づかせてもらったのです。 以来、このタイトルと本を、忘れることはありませんでした。 その後の30年、あたりまえを幸せに感じては、感謝する毎日です。 大切な家族を失ったときも、やはり「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」を思い出していました。家族が遺してくれたものもまた、私の宝です。
この本に、小さなころに出会えて良かった。私の人生に、生きてゆく上で一番大切なことの意味を教えてくれた、人生でもっとも影響を受けた大切な本です。
涙なしでは読めませんでした。
★★★★★
井村先生の、子供や親への深い愛情が伝わってきます。淡々とした文章ですが、涙なしでは読めません。命の終わりをじっと見つめて、でも力強く生きていた井村先生の若すぎる死。32歳は若すぎます。
「あたりまえ」の言葉の重さ
★★★★★
ドラマ化もされた一冊。
末期がんに侵された医師が、
子供をはじめ、周りの方々に宛てた手紙などを元に構成された実話です。
自分の死期がわかってしまう職業、医師。
自分に下した診断、そして治療の決断は、
分かってしまうからこそきっとすごく苦しいものだったはず。
それでも懸命に生きた著者の強さに心が打たれます。
「あたりまえ」の言葉の重さを感じられる本です。
生きた証
★★★★★
優しい言葉で綴られた周囲の人々への別れの書。
こんな風に生きられる人はめったにいないだろう。
そして、若くして命を落としたその後も、
残された者に生きる指針を与え続けている。
体はなくなっても、その存在は今なお生き続けているのだ。
何気ない文章のなかにも人柄がにじんでいる。
多くの人に手にとってもらいたい本です。
「人生」の意味を考えさせられます。
★★★★☆
人は健康で幸せな時「死」を意識する事はあまりないかと思います。
けれど、「死」は突然にやって来て、幸せだった家族を悲しみの底へと突き落とします。「人間は必ず死ぬ」それでは、「人は何の為に生まれて来るのでしょう」最後の最後まで「ありがとう」の感謝を忘れずに人生を精一杯生き抜いた井村さんは人生の意味をしっかり認識していたのだと思います。自分には一生の内に何ができるのだろう…そんな事を考えさせられる一冊でした。