常日頃料理の本を眺めていて物足りなく感じるのは、調理の手順や下拵えの記述に、「なぜそうするのか」の説明が少ないこと。 レシピを限られたスペースに収めるにはやむを得ないのだろうが、単に配慮が足りないだけという気もする。 プロでも食材の処理の仕方には結構違いがあって、自分の身につけた流儀を踏襲している場合が少なくないように思う。 その意味で、調理の定石と言ったモノを科学的な視点から考えるのは面白い切り口だが、もう少し実際の調理に即しても良かったのではないだろうか。 料理する時に知りたいのは、その調理が何を意図しているかという意味での“理由”だろう。素材を軟らかくするためなのか、香りをつけるためなのか…。分析すること自体が目的のような解説はやや的外れな印象を受けた。 事典と銘打つ割りには網羅的でないのも残念。新書の分量では、扱える項目に限界があるのはわかるが…。

読みにくいし、具体的にどう役立てたら良いのかイマイチぴんと来ない。

文章も面白くないし。