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“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか

価格: ¥1,575
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 阪急コミュニケーションズ
Amazon.co.jpで確認
いかにもテレビ局の考えそうな発想 ★★☆☆☆
テレビ番組はどんな番組にも脚本が存在するそうだが、
この特集もある種のストーリーラインが存在していて、
そのストーリーラインに沿った内容を本にしたものといえる。

いくつかの画になりそうなモデルケースを取り上げ、次に事例を取り上げ、
最後に結論や提言に入るパターンとなっているが、
結論や提言はツッコミ所満載であったり、非常に甘かったりして、
内容が極めて乏しいものになってしまっている。

結局のところ、取り上げた問題の原因を厳しく追求されなかったのは
著作側の人間も追求される対象に含まれているからであり、
なおかつ骨身を削らなければならない立場に追いやられているからである。

他の人も指摘しているとおり、この問題はもっと複雑であり、
継続して取り上げるべきテーマではないかと思いました。
若者は社会的弱者だ。若者の就職支援をしなければ、明日の日本が危うい! ★★★★☆
ワーキングプア、フリーターが大きな社会問題になっている。
中高年の人々の中にも、解雇されたりして大変な目に会っている人がいるが、
社会全体を大きく捉えると、一番不利益を被っているのは、若者だろう。

年収が前の世代に比べて低い、そもそも就職できない、年金も支払った額よりも
少ない金額しか受け取れそうにない。

この本には、そんな若者の実態が提示されている。就職できない、当然結婚もできない。
就職しても、年収が低い。当然子供をつくることができない。年収の伸びが期待できないから、
車も家も買えない。このままでいくと、ますます、日本は縮小して行くしか無い。

こども手当やジョブカード、といった政策が導入されている。これらについて、
批判する人も多いが、既得権益を守るための発言も多い。

人数が少なくて、しかも選挙に行かない、まとまった団体もない若者は、政治家から相手にされない。
若者は社会的弱者なのだ。35歳(以下)を救え!
35歳だけの問題ではない。この世代を救なわなければ、団塊世代の介護サービスは低下するだろう。 ★★★☆☆

同じタイトルのNHK特番を、
書籍化したものです。

何人かの35歳世代の現状(あるいは惨状?)を
レポートしていて、
その様子は身につまされます。
非正規雇用、派遣打ち切り、経済的に未婚・子無し…
自分自身も、
同世代なので他人事ではありません。

35歳世代の給料と出生率が上がらないと、
経済成長が滞り、税収が減り、社会保障削減となり、
未来の日本に多大なダメージに。
団塊世代の介護サービスが大幅に低下しかねない。
この警鐘は、もっとなされていいと思います。

若者の問題ではなく、日本全体の問題。
こう捉えた視点は、意義があります。
公共放送NHKが放送したことで、
社会問題として、より認識が高まったのではないでしょうか。

ただ提言の中身が薄い。
対策として、雇用サポートと、
出産育児サポートを挙げていますが、
つっこみが甘いと感じました。

今作は、いわば「35歳を救え!報告版」。
対策をより厚した「35歳を救え!提言版」を
企画してはどうでしょう?
日本が突きつけられている現実と政策提言 ★★★★☆
 以前読んだ「ワーキング・プア」ほど悲惨ではないが、今日本が直面していている現実を、35歳世代を中心にNHKならではの丁寧な取材で追っている。

 自分(40代「新人類」世代)の例で恐縮だが、30年前の父親の年収にいまだに追いつかない。もちろん業種や環境は違うのだが。しかし、われわれ世代は本書によるとまだマシな方。R35世代は年収は上がらず、正社員になれなかったらずっとなれず、なれたとしても労働条件がかなり厳しい。年収が上がらないから子どもを作る気になれない、さらに結婚もできず親にパラサイトするしかない…という具体例が次々登場する。

 これは巷間言われる「小泉・竹中改革の悪弊」が全ての原因ではなく、IT・グローバル化の世界的潮流の中、製造業を中心とした新興国への移転があげられる。「モノ作り大国」日本で多くの雇用を生み出していた業種がアジアに移転し、また08年からの金融危機も追い打ちをかけた。ではその他の業種は安泰かというとそうではなく、デフレに陥って産業界全体が苦しんでいるのはご存じのとおりである。

 日本では高度成長期の終身雇用制度がまだ生きていて中高年の首は切りにくいので、新卒採用を抑える。そして正社員になれなかったものはスキルが身につかず(一つに括るのはいささか乱暴だが)、契約や派遣労働を転々とし一生を送る。この辺りは同じNHKの「ワーキング・プア」と同じだ。さらに悪くすると「今日、ホームレスになった」というさらに悲惨なドキュメンタリー本がある…

 本書前半部は厳しい実例満載であるが、後半部分は海外の成功例を引き合いに出しながら、政策提言を行っている。英国ではNPOの力できめ細かい就労支援を行い、失業率を下げる努力をしている。これは失業手当だけよりずっといい。何より働くことによって自分が必要とされているという意欲が出てくる。また、少子化に対してはこれだという決め手はないが、(識字率が上がると必ず出生率は下がるのだから、先進国には共通の悩み)残業を減らすなどの子育て世帯の労働条件改善、民主党の政策になった「子ども手当」支給、保育支援などが上げられる。

 もちろん、それだけでは先の世界的な流れに掉させるものではなく、新しい産業で雇用を生み出すのもなまなかなことではない。国内需要といっても社会全体が疲弊してしまえばそれも増加しないだろう。だが少しづつでも民主党政権(まだ頼りないが…)が新しい政策を打ち出して、日本を変えてくれることを期待したい。35世代だけではなく、社会全体がアノミーに陥らないように。
今後の人生指針にはならない ★★☆☆☆
現状分析や事例をまとめた論文のようなものであり、後半半分は調査結果で占められている。
現に35歳である自分にとっては、本書の政策提言としての価値は認めるが、個人的にこれからどうすべきかを判断する指針は、
別の出版物に委ねざるをえない。