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藤子・F・不二雄大全集 21エモン 1

価格: ¥1,575
カテゴリ: コミック
ブランド: 小学館
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文庫より全集がおすすめ ★★★★★
「21エモン」は、藤子F先生の作品の中では一般にさほど知名度が高い方ではありません。
しかしながら、近年評価の高い「モジャ公」と並び、全作品の中でも内容の濃さでは最高
レベルと言える傑作だと思います。
昭和40年代前半にイメージされた、21世紀の生活が生き生きと描かれており、暗いニュースが
多い今、改めて読み返すと、元気が出てくるような、明るく楽しい作品となっていると思います。
藤子F先生も一番楽しんで描いた、思い入れの深い作品らしいので、未読の方はぜひ読んで
ください。特に「ドラえもん」しか知らないような方は、F先生の才能とセンスに驚かれるの
ではないでしょうか。
文庫版も入手可能なようですが、連載時の発表順に収録され、未収録もないこの全集の方を
強くお薦めいたします。文庫版では読めない話も載っています。
なお、「21エモン」と「ドラえもん」は名前は似ていますが、全く別の作品です。内容も他の
F作品とはやや趣のことなる、若干対象年齢の高い作品となっており、大人が読んでも楽しめ
るクオリティだと思います。
不遇の名作 ★★★★★
 世の中には不遇の名作というものがあるものだ。

 その内容の質から本来ならば高い評価を得るべき作品が、発表当時の時勢の風の吹き具合でそれに
見合った評価を得ることができずに消え去っていってしまう……この『21エモン』もそういった不
遇の名作のひとつであると思う。

 物語の舞台は宇宙旅行が日常的になった未来、地球は姿形も習慣も様々な宇宙人たちがひっきりなし
に訪れる一大観光惑星になっていた。「トウキョウ・シティー」に居を構えるホテル「つづれ屋」は江
戸時代から450年にわたって続く老舗だが、歴史が長いというだけでまるで流行らず訪れる客はサッ
パリ、隣接する豪華なホテル等に圧倒されて潰れる寸前であった。

 二十代目の現当主20エモンはどうにか客を呼び込もうと必死になるが、その跡取り息子の21エモン
はホテル経営に関心を持とうとせず、宇宙にあこがれパイロットになって大宇宙を冒険したいという夢を
持っていた。家業に専念して欲しい父親に叱咤されて21エモンはしぶしぶボーイとして働くが、せっせ
とお客から貰うチップを貯めていつかは自分のロケットを買って宇宙に出たいという夢をあたため続ける。
「つづれ屋」に居候するおしゃべりな宇宙生物のモンガー、スクラップ寸前のところを買い取られてボーイ
として働かされている田舎くさいイモ掘りロボットのゴンスケを始めとする家人たち、さらには宇宙から押
しかけてくる奇妙奇天烈な宇宙人の観光客も加わって、毎回毎回「つづれ屋」は珍騒動に揺さぶられること
になる。

「必死で宇宙人の観光客を呼び込もうとする、潰れかかったおんぼろホテル」という舞台設定もユニークなら
、そこに登場するキャラクターたちも抜群にユニークだ。これら魅力的な舞台を背景に魅力的なキャラクター
たちがテンポの良いコマ割りの上でやや間の抜けたセリフをかけ合い、とぼけた感じのコメディーが進行して
ゆく。キャラクターのデザインやそれを描く絵柄も作風に合っていて、その魅力をうまく引き立てている(個
人的には藤子・F・不二雄の絵はこの頃の絵が最ものびのびしていて好き)。
 基本的に「つづれ屋」が舞台になるコメディーだが、シリーズを通して21エモンは3回宇宙旅行に行くこ
とになる。働いても働いてもむくわれないみじめなおんぼろホテルのビンボー話も楽しいが、奇々怪々な惑星
を次々に訪れて様々な騒動に巻き込まれるこれらの冒険譚も実におもしろい。

 本作は1967年に連載が始まったが、リアル指向だった当時の漫画界の風潮に合わず、たいした人気を得
ることなく1年ちょっとで終了してしまった。しかしその後ジワジワと見直されるようになり、現在では知る
人ぞ知るSFコメディーの名作として再評価がなされている。
 とはいうものの、一般的な知名度は残念ながらまるで0に等しい。国民的名作『ドラえもん』と名前が似てい
るからか、影が薄くなってしまいスポットライトを浴びる機会が少ないのが残念である。

 今度『藤子・F・不二雄大全集』で発刊されるのをきっかけにして、この不遇の作品のおもしろさが少しでも
世に広まってくれることを祈っておりますです。
「ドラえもん」的なキャラの配置がされておらず、あくまでエモンが中心の騒動の数々を描く。 ★★★★☆
「未来都市・東京を舞台にしたSFコメディ」とでも言いましょうか、作品全体を通して付きまとう主人公一家の「貧乏」は藤子不二雄の他作品では見られない珍しいものだと思いますね。
歴史ある(・・・・と言うか「歴史しかない」)旅館の跡取り息子であるところのエモンは実は宇宙船のパイロットになって冒険家になりたいと思っている。跡継ぎを望んでいる両親との間では当然のように確執・・・・とまではいかないものの、意見違いからくる対立が時に表面化することもあるわけです。
でも結局は息子の夢に両親が折れて、「可愛い子には旅をさせろ」じゃないですが、お供にテレポートが使えるモンガーと金儲けの才能のあるゴンスケを連れての珍道中(笑)・・・・って、水戸黄門じゃないんですけれど、実際に行く先々で「悪」を退治していたこともありましたよ。
「ドラえもん」的なキャラの配置がされていないという点も注目です。「静ちゃん」にあたるところのガールフレンドのルナさんや、「スネ夫」にあたる金持ちのボンボンとも言えるカメオ(だったけ?)はいるものの、レギュラーというまでは登場しないので、客として宿泊する個性的な「一発キャラ」の宇宙人頼みで話が展開していくというのはありました。
「エモン」は確か・・・・「赤丸ほっぺ」だったような気がしましたが・・・、違いましたかね?「赤丸ホッペ」なんて「おばっちゃまくん」の茶魔だけかと思いましたが(笑)。貧乏でも栄養はキッチリ取れていた模様ですな(笑)。
文庫版ではままあることだが ★☆☆☆☆
私はその昔、藤子不二雄ランドで本作品を読んだ。その時買った単行本は捨ててしまい、amazonでこの文庫版を見つけて懐かしくなってまた買った。
しかし、残念ながらおもしろく読めなかった。
というのも、文庫版ではままあることだが、削除されてしまったり、順番が入れ替わったりしているエピソードがあり、それがこの作品の魅力を削いでいるからだ。
例えば、オナベがつづれ屋に来るエピソードがなぜか抜けている。
味のあるキャラクターの幅を狭めてしまうこのような”編集”を私は到底受け入れられない。
だから昔単行本で読んだ人にも、これからこの作品に触れる人にも、この文庫版はお勧め出来ない。
アニメ21エモンのDVD化熱望 ★★★★★
21世紀になった今、昭和43年ごろに書かれた21エモンは、今も新しい。世界観は面白いほど明るいのに、シニカルさも充分あり。何歳になっても何回でも楽しめる。3人の掛け合いは秀逸で、アニメでもそれが再現されている。アニメのDVD化を強く希望します。