攻がカッコ良いヤクザ物。
★★★★★
父がヤクザに借金を作って、ある日蒸発。
アパートに取り立てが来る事に憤りを感じた主人公(受)は、ヤクザ事務所へ蒸発する様な父親とは無関係だと直談判に。
そこで出会った若頭の攻は、「妹を風俗で働かせたくなければ身体をまかせろ」と言い出し、次の日からも「事務所へ通え」と命令する。
母と妹を守る為に受は要求を聞くしか無かったが、次第に心身ともに疲弊していって…。
ヤクザ系のBLは割とよく読むのですが、かなりツボでした。
最初のヤクザ事務所に1人で直談判に行くのは無理がある気はしましたが。(笑)
ストーリーの流れも急いではなく、ダレても無いので読み易いと思いますよ。
奥寺(攻)が最後までデレになんなくて良かった、カッコ良いです。
鬼畜だし元気だし。(笑)
受もやんちゃというか、なよなよしてなくてヤクザ物として良かったかと。
変な主人公一家
★★☆☆☆
うーん、ヤクザものを上手く書く他の作家さんに比べると見劣りするかなぁ。
まず正面からヤクザに直談判に行く高校生って、無いよね。
借金残して消えた父親を待ちますって、息子に頼りっきりな母親も無いよね。
犬飼う前に父親探しをお願いするのが先だよね。
もう主人公一家のダメさ加減にムカついてしまいました。
北上さんのイラストは美しかったので★プラス1
BLヤクザモノの王道
★★★★★
バーバラさんは私の中では当たり外れの大きい作家なのですが、今回は大当たりでした。
非情なヤクザの攻に気に入られてしまい、ジリジリと追い込まれいく受。
縋るものが何一つ残らないまでに追い詰められ壊れていく精神。
ここまで徹底した鬼畜はなかなかヤクザモノ以外ではできないでしょう。
受も一時は心を壊すトコまでいってしまいますが、決して女々しくは無く、単純ではあるが頑張り屋で好感が持てました。
想いが通じ合ってから鬼畜なヤクザが180度変わってデレデレになると戸惑いますが、程良い甘さで落ち着き、その中でチラホラ不器用で可愛い面を見せてくる終盤にも満足でした。