やや殺伐とした印象
★★★★☆
のび太が嫌な目に合う
↓
ドラえもんの道具でうさばらしをする
↓
調子に乗ってやりすぎる
↓
道具または道具の被害者からしっぺ返しをくらう
このドラえもんの定番パターンが面白いのは、因果応報がちゃんと描かれているからです。
本巻では、それが崩れている話が目立ったように思います。
やられたことに見合わない復讐や、特に悪いことをしていない人物が巻き込まれて道具で被害に合っていること、そしてそれを是としているかのようなのび太の姿は見てて楽しくないですね(ただし、この系統の話も「どくさいスイッチ」のように行くところまで行けば名エピソードとなりえます)。
その中の一つがよりにもよって6年生最後のエピソード「チューシン倉で〜」だったのも本巻の読後感がスッキリしない理由です。
否定的な感想から入りましたが、のび太の負の感情が入らない、単純に道具で遊ぶ「ホームメイロ」「立ちユメぼう」などは、本当にあったら使ってみたいな、と思わせる楽しい話になっています。また、のび太の特撮愛が輝く「宇宙ターザン」も、気合の入った好エピソードですね。
ドラえもんは可愛い
★★★★★
この7巻、僕が特に好きな話は「好きでたまらニャい」です。
好きなネコにうまく話しかけられないドラえもん。
悩んで、失敗して、やけになって・・・その姿がやたら可愛いくて笑えます。
そんなドラえもんにアドバイスし、勇気づけるのび太くん。
いつもと立場が逆なんですよね。
この話では未来の道具が登場せず、そこも新鮮です。
もちろん他にも見所いっぱいなので、ぜひ御一読を。
未収録作品あります
★★★★★
※印はてんコミ未収録作品
第7巻 魔女っ子しずちゃん (第26巻に収録済み)
月の光と虫の声 (第4巻に収録済み)
宇宙探検ごっこ (第29巻に収録済み)
びっくり箱ステッキ (第16巻に収録済み)
バランス注射 (第20巻に収録済み)
四次元たてましブロック (第27巻に収録済み)
※トビレットペーパー
ペットそっくりまんじゅう (第12巻に収録済み)
ムリヤリトレパン (第17巻に収録済み)
“ぼく、マリちゃん”だよ (第8巻に「ぼく、マリちゃんだよ」で収録済み)
※ドラミおおはりきり
伝説の地球はかいばくだん
★★★★★
ドラえもんが登場以来最凶最悪の暴走をおこした名作「ねずみとばくだん」がこの巻に収録されています。
ネズミに対する恐怖から錯乱し、ヨダレをたらしながら目の視点が定まらない状態で巨大な爆弾を持ち上げ、
「フヒーッ。ヒッ、ヒッ、ヒッ、ヒ」と不気味な笑い声をあげる「ブラックドラえもん」は強烈な印象を残します。
この異常なドラえもんを見るためだけに購入してもソンはありません。
憩いの漫画
★★★★★
「ドラえもんってこんなに面白いのか?」
初めは全くドラえもんに興味がなかった僕はつい最近になってドラえもんを読み返し、そう感じた。
暴力シーンや残酷シーンは決してなく、ドラえもんはホノボノした漫画ながらも面白い。
前までは高橋留美子が送る『犬夜叉』のようなアクション漫画にハマッてた僕だか、今はドラえもんのような平和な漫画にハマッた。
読んでいて、決して不快にならない漫画だと、僕は思う。登場するキャラも皆それぞれの個性があって面白い。僕は最近になって思う。
「ドラえもんは名作」だと。