違法薬物でトリップぶりぶりの展開から、少年バトル漫画の要素も若干入ってきたか？
何にせよ、作画力は恐ろしい程！

　久々の新刊、やっぱ面白い。面白すぎる。
ペーパードラッグと呼ばれる本作。
若い頃、夢中で、時間を忘れて読んだ漫画。あの時の感覚。
あの頃の名作に再び目を透しても、「なんだ、こんなもので喜んでたのか…」
友情努力勝利は、何時の間にか卒業してしまったのだ―。
そんなアナタに、ファイト一発。効く漫画。
発刊が遅い漫画は、興味が無くなったりしてしまいがちだけど
何年か振りの作品が出るたびに、目から鱗な作品。
考えてみると、これは本物の漫画芸術、アートコミックだからだろう。
ああ、年を重ねたもんだ。…重ねるのも悪くないなー。
映画トレインスポッティングで興奮してた頃を思い出しました。

4年に一度の小池桂一の新刊。毎回、出版されること自体が奇跡のような作家で、主にそのビジュアルのすごさから語られてくることが多かった(と思う）。たしかにこの第3巻も圧倒的でその期待も裏切らない。だが、今回はちょっと違う。単刀直入にいうと驚いた！そうきたか！！（率直に言うと吹き出した）これまでの微妙な伏線とタイトルの意味がラスト30ページで一気に収束される。以下、次巻というのも納得の展開。次回はどうなるんだ！？分かる人には分かっていたことだけれども、小池桂一のもうひとつの原体験がまさに明らかとなる。特に「スピノザ」以来、リアルタイムで読み続けていた読者世代なら、その原体験に共感できるまさにツボにはまった展開であろう。次回も4年後？でも楽しみだ。