同性の私が言うのもおかしいが、この作品を読んでつくづく女性は怖いと思った。笑顔の中に潜むねたみや憎悪、そして残酷なまでの冷淡さ。特に「髪」という作品は印象に残った。自分より劣っていると思う人間に対しては寛大な気持ちになれるが、立場が逆になると・・・。怖い!この作品に出てくる女性たちは、平凡な幸せを求めていたはずではなかったのか?それが、どこでどう狂ってしまったのか?そう考えると哀れさも感じる。女性の心理を見事に描ききった作品だと思う。