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和算で数に強くなる! (ちくま新書)

価格: ¥756
カテゴリ: 新書
ブランド: 筑摩書房
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【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:高橋誠/著 出版社名:筑摩書房 シリーズ名:ちくま新書 778 発行年月:2009年04月 関連キーワード:ワサン デ カズ ニ ツヨク ナル ワサン デ スウ ニ ツヨク ナル チクマ シンシヨ 778 わさん で かず に つよく なる わさん で すう に つよく なる ちくま しんしよ 778、 チクマ シヨボウ チクマシヨボウ 4604 ちくま しよぼう ちくましよぼう 4604、 チクマ シヨボウ チクマシヨボウ 4604 ちくま しよぼう ちくましよぼう 4604 私たちの算数の常識が、江戸時代には通用しない?日本独自に高度に発展した和算でも、受験算数でおなじみの植木算はなかったし、旅人算や速さの考え方はまだまだ未発達だった。江戸の庶民は、分数の計算ができなかったし、角度も知らなかった。ゼロの概念も江戸時代から明治時代にかけて、次第に成長していったのだ。昔の和算や算術の教科書の問題を解きながら、数の感覚
江戸人の「算数観」といったものがわかる ★★★★★
江戸期の算術(和算)の世界を体系的に紹介する、というものではなく、いくつかのトピックスについて、今の算数・数学のやり方と江戸期のそれを比較しつつ、考え方の違いや共通点を説いていく、といったものだ。

時に重箱の隅をつつくような細かいことをひたすら掘り下げていくという内容が多く、
「江戸時代に鶴亀算や植木算はあったのか?」
という問いに対して、
「どうでもいいじゃん」
などと思ってしまう人には、オススメできない一冊です(笑)。

もう一つの特徴は、タイトルにも現れている通り、
「数に強くなる」
ということで、頭の体操的な要素が含まれていること。
なので、読みやすい文章のわりには、意外と読むのが大変だったりします。

それが面白い人もいれば、読みにくいと感じる人もいるでしょう。
人を選ぶかも知れませんが、ハマる人はハマる一冊かと。
和算と植木算 ★★★★★
「和算には植木算が無かった」、と断言する歯切れが良い。「無い」ことの証明は「在る」ことの証明より遙かに難しいと言いながら、中学生でも分かるように証明している。この本の一番の見所である。
 植木算を通して明治の数学教育の話に繋がり、それが昭和初期の数学・算数教育の話へ進み、鶴亀算が登場し、中学受験でおなじみの所謂○○算と和算の関係に話が及び、そうした上で、和算から現代の数学へ続く一本の道を示している。
 まえがきの冒頭とあとがきの最後が対になっているのは、筆者が一番苦労したところかもしれない。
数量感覚の社会文化的構成 ★★★★★
いまちょっとしたブームでもある和算本ですが、本書はこれまでの
ものとは一線を画す1冊ではないかと思います。
多くの和算本は、
「昔の日本人は偉かった。西洋に負けてない、いや勝っていた」か、
「和算の問題を解くと、脳が賢くなりますよ」
のどちらかのタイプが多かったのではないかと思います。
しかし本書はどちらでもなく、江戸時代の数量感覚が現代のそれと
異なるのではないかという新鮮かつ重要なテーマを扱っています。

たとえば、原点としての「0」(ゼロ)の感覚がなかったのではないか
という視点から、目盛りが「1」から始まる例などが挙げられています。
江戸時代の本にすでに鶴亀算はあったのに植木算が見当たらない
理由を、この感覚の違いに拠るものとする議論は注目に値するで
しょう。

また、ふつう江戸時代の算数・算術=和算とくくりがちですが、
この本が示したのは重要な二つの世界の区別です。江戸時代の
庶民は算盤と『塵劫記』の世界に生活していた一方で、和算家
(算道家)は、算木と高次方程式の世界を展開していたのです。

さらに本書が優れているのは、こうした認識を基に、明治時代
から戦後までの算数・数学教育を再検討するための補助線を引
いてくれているところです。
これ以上書くと、本書をこれから読む方の楽しみを奪ってしま
うのでやめておきますが、たとえば分数の導入に悩む小学校の
先生も読んで楽しめるだろうとだけ書いておきます。

このほかにも、下のような知識を得られるので、雑学派にも
魅力たっぷりです。
・「鶴亀算」は、紀元3世紀に中国の算術書で雉と兎で登場し、
 日本にも伝わる。
・日本で初めて書物に鶴と亀の問題が載ったのが1815年。
・面積図で解いたのは関孝和の高弟、建部賢弘。鶏と兎の問題
 が初めてで、1690年のことであった。


以上、書いてみると、『和算で数に強くなる』というのは、
タイトルとして少々難ありという気もします。むしろ帯にある
「江戸から現代へ算術四〇〇年の旅」
というフレーズの方が、本書をよく表しているかもしれません。