ぜひ読んで欲しい一冊
★★★★★
ぜひ・・、とは書きましたが、自分を客観視できない人、冷静な判断力を持たない人、自分を責める傾向がある人は読まないか、かなりの覚悟を持って読む必要があります。それだけこの本の内容はショッキングです。
私も著者の臨床経験から導き出された理論に愕然としながら読み進み、読み終わったとき、しばし呆然としました。
この本には治療を通し、発達障害の原因を推察し、自分の仮説に沿って実際に発達障害や自閉症の子を改善へと向かわせた著者の独自の理論が展開されています。実際に著者はこの三次元的治療により、世界中のホメオパスから賞賛を受けています。
前半部分には発達障害の原因が予防接種の害、特に添加物として加えられる水銀とアルミニウムによるものだと述べ、実際に治療した症例が乗っています。通常のホメオパシーの理論しか知らない人には神業か、凶器の沙汰としか思えないアプローチを行っています。この部分は前編に渡って何度も繰り返し述べられています。
もしそうだとしたら、これは空前絶後の薬害と言うことになります。私を含め多くの親は知らずに子供を発達障害にしたかもしれないのです。
後半部分にはその理論を裏付けるデータなどや、米国の裁判で「水銀が自閉症の発症に何らかの関係がある」とする判決が出たことなどがあげられています。予防接種の詳しい作用についてもかかれています。けれどこれは一般の読者を対称に書かれた本であり、論文のようにそれを証明するほどではありません。
だから、私は「現代医学・科学至上主義」の人にこそ沢山読んで欲しいと思う。そしてこの本に書かれていることが嘘っぱちだと言う反証を沢山して欲しい。何故症状が改善しているのか現代医学的な視点で解説して欲しい。
なぜならこれは発達障害者やその家族にとって暗闇にさす一筋の光になるかもしれないからだ。それが偽物だとわかったときにはその闇がいっそう深くなる。だからここに書かれたことを簡単に鵜呑みにしてはいけないし、それは由井寅子氏にしてもすべての人に望む姿勢なのではないかと思う。
この著者の一連のシリーズとあわせ是非読んで欲しい一冊です。