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対談集 発想の原点 (双葉文庫)

価格: ¥610
カテゴリ: 文庫
ブランド: 双葉社
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清張に偏見をお持ちの本格ミステリファンに ★★★★☆
 貴重な対談集、待望の復刊です。広く読まれてほしい本ですが、特に本格ミステリファンで、松本清張を読まず嫌いしている方、「松本清張は社会派だしなあ……」という偏見をお持ちの方に、ぜひお読みいただきたい。松本清張がいかにミステリ本来の面白さを重視していたかが、よく分かると思います。探偵小説リバイバル・ブームの頃に行われた対談なので、横溝正史や雑誌『幻影城』も話題に上っていますが、清張がこのブームを案外温かく受け入れている事も分かり、違った目で松本清張を見直す事もできるのではないでしょうか。
 贅沢を言えば、ボーナス・トラックという形で単行本未収録の対談、特にエラリー・クイーン(フレデリック・ダネイ)との対談を入れてほしかったところです。出版社が異なるので無理ですかね?
想像力を膨らませるということ=発想 ★★★★☆
本書を何げなく知り合いから薦められて読み終えたところ、
意外なことに今日的テーマに出会い、びっくりしました。

1)佐野洋
2)五木寛之
3)井上ひさし
4)筒井康隆

と四人の対談からなる構成のうち、佐野洋との対談では、
遺体損壊・遺棄に関して、触れられていました。
決して、いまに始まったことではないんですね。

五木寛之との対談では、文豪坪内逍遥の裏生活が、
とりわけ、娼婦と結婚したことが後々表舞台に影響してくること、
英国シェイクスピア協会の招聘を断るとか…、出てきています。

井上ひさしとの対談では、伊能忠敬のこれまた裏生活が描かれ、
三回の結婚のうち、二回までは奥さんが裕福だったこと、
そして、早死にしてくれて、金目当ての結婚だったらしいです。

三回目は、計算などに強い才女だったので、
何の心配もなく、好きな測量に邁進できたとか、
いや、これは知らなかったですよ。

いろいろなエピソードから、意外な側面に照明が当てられて、
それまでの凝り固まったイメージを払拭するのには、
相応にパンチの利いた書籍に仕上がっています。

想像力を膨らませていく先に見えるもの、
それが、この書籍の最大の収穫と言えるでしょう。