世にかかる人もありなん
★★★★★
兄の知人という事で同郷の画家青木繁に影響を受けるなど、子供の頃から絵の道に進みたかったにも関わらず、父親の反対にあい、東京帝国大学に進み主席で卒業。
しかし、後世学者にも役人にもならず、一画家として生涯妻もめとらず生き抜いた、高島野十郎。
巻頭の自画像の眼光の鋭さに息を飲む。
こんな人がつい三十年前にいたとは!
孤高の方です。
★★★★★
あるテレビ番組で、この画家の事を知り、孤高の生涯
にとても感動を覚えました。この方の本を探していましたが
あって感激です。「自画像」「菜の花」「すいれんの池」
等絵も載っていてとても素晴らしい本です。
人は何故描くのか?
★★★★☆
東大を主席で卒業し学者としての安定されたポストが約束されながらも、それを捨て画道に精進した孤高の画家高島野十郎(1890-1975)の生涯を美化することなくリアルに肉迫して描いている。
野十郎自身に多大な影響を与えた画家青木繁と僧侶・詩人であった実兄高島宇朗との親交が史実に彩りを加えている。
現在のところ高島野十郎に関する唯一の評伝。
知られざる孤高画家の人生のディテールに徹した秀作。