同書はロバート・ハリスがギリシャを旅したエッセイです。良い意味での力が抜けた旅だったようで、文面からもそんな様子が伝わりました。逆に言えば、彼の過去の本のような目まぐるしい冒険はなく、とても軽い読み物になっています。「予定は無いけれど、どこか旅行に行きたいな」と思っている人の息抜きに良いのではないでしょうか。
また、文中にも登場する旅の同行者が写真を撮っており、何点かカラーで紹介されていますが、あまり良い仕上がりとは言えません。印刷が悪いのか、写真そのものが悪いのか…ちょっと残念です。