何度も読み返したい暮らしの哲学書
★★★★★
普段使っている道具や生活の知恵を紹介していくというスタイルの本。
だが、商品ガイドとしてのみならず、その根底にある、著者のものの見方や考え方がいい。
とくに印象に残ったのは、「過去の思い出ではなく、昨日の出来事を話したい。
大切なのは平凡な日々の暮らしです」というような文章。
著者は50代の方だが、こんなふうに年を重ねていけたなら、年をとるのも悪くないかな、
と思った。著者と同年代の人よりも、もう少し若い人が、自分の暮らしを見直すきっかけとして
読むのがいいと思う。
写真に出ていたピーラーとキッチンタイマーを買ったが、いままで使っていたものは何だったのだろう…
と思うほど使いやすくて、驚いた。
自分でいろんな商品を試して比べているからこそ、こういう選び方ができるのだと思う。
申し訳ないのですが
★☆☆☆☆
石黒智子さんの「大人のための素敵な良品生活のすすめ」を愛読しノートに書き写しました。そしてこの本を手にしました。
「大人のための〜」の書評で「外国製品が多く簡単に手に入らないという点では…」というコメントを出されている方がいらっしゃいました。今の私の書評がまさにそんな感じです。
「大人のための〜」のリメイクという感じです。写真を入れたり、「本当に良いものは安くて手に入りやすい」と述べていらっしゃるのは上記書評への対策のような。
純粋に参考として見るなら最高です。心底の理解は私には出来ませんでした。取り上げられている物は安くなく、外国での買い物はスーパーをオススメするのに日本のスーパーの話はなし。外国製品は単にデザインで選ばれていたことが発覚し、「大人の〜」以来、外国製品との性能比較をしたことは徒労となりました…。
内容の濃度も考えると、星の数はこうなりました。
自分が変われる、心地よい暮らしの教本
★★★★★
職人手作りのシュルシュルと挽くコーヒーミル、ブランドにこだわらないぬくもりのある白のうつわ、カトラリーの選び方と買う本数、台所がもっと楽しくなる便利な道具たち、食事をおいしくいただくためのちょっとした道具、デザインのいいジャムの空き瓶で収納、片付けのルール、台所のメンテナンス、手作りのコースターやキャンドルなどなど、感性を研ぎ澄まして、値段やブランドではない、シンプルな暮らしの選び方や知恵がぎゅーっと詰まっている一冊。心地よい暮らしの知恵が分かるだけでなく、この本を読み終えると、ものの見方、選び方、楽しみ方、工夫の仕方が根本的に染み付いて、日々の暮らしに応用できるようになる気がします。
私も家電や食器が大好きで、デザイン家電やブランド食器を集めていたら、いつの間にかありきたりで統一感のないキッチンになってしまっていたけれど、これからは、白とガラスに囲まれた、心地よい暮らしのシンプルキッチン作りをしていこうと思いました。
理想の暮らし方
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こだわりと潔さを持ち合わせた暮らしをするにはどうすればいいのかが分かる。ムダがなくシンプルなのだけど、温かみのある家を作りたい人にお勧めの本。
たとえば、スプーンやフォークはどの種類を何本買えばいいのかとか、ダイニングルームは作らずに、キャスターつきのテーブル(キャスターは自分で取り付ける!)を動かして好きな場所で食事をするとか、ガラスの食器や料理道具を使うとか、壊れたら修理をするとか、著者が実践していることがたくさん紹介されているので、参考になる。著者が使っているキッチン道具の名称や、手作りの方法が具体的に出ているので、これを参考に自分の家と暮らしを見直したいと思った。
最近よくある雑貨の紹介本やライフスタイル系の本とは一線を画し、読みごたえのある内容。風通しのいい文体や写真がたくさん載っているのもよかった。