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私が朝鮮半島でしたこと1928年‐1946年

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 草思社
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図々しにも程がある ★☆☆☆☆
確かに植民地時代の朝鮮半島の食料生産は徐々に増加しました。

日本政府が行ったいわゆる「産米増産計画」によるものであります。

ですが、当時の朝鮮人の生活はちっとも良くなっていません。

土地のほとんどは日本人の所有であったし、何よりも生産された米のほとんどは

日本にわたったのですから(朝鮮半島の農地は1920年時点で6割が日本人地主所有)

当時の統計を見ると1919年米の輸出量は220万石ですが

1930年になると570万石まであがります。米の年間消費量は朝鮮人0.68石のに比べ日本人は1.16石。

増産計画の果実を貪ったの何処の何方でしょう。

しかもその増産のやり方というのも他の作物は栽培せず、米の農地を増やすということ。

そのため朝鮮の農業構造は米は割合が極めて高く、他の作物のは極めて低いというおかしな構造となり、

独立後にもその後遺症に苦しむこととなります。

著者個人、本当に朝鮮の人々の為に働いたのかもしれませんが

それは個人の行いであって、決して日本の行いではないということは理解していただきたい。
朝鮮半島統治の実態 : 一土木技術者の貴重な記録 ★★★★★
朝鮮半島で戦前・戦中に多くの土木工事に携わった著者が、一土木技術者の立場から植民地経営の実態を記録した良書である。戦前の日本と朝鮮の関係については、日本が一方的に朝鮮を搾取したとの主張が韓国・北朝鮮からなされ、日本でもそのような論調に追随する「知識人」が多い。このため、私たち一般人も日本はよほど悪いことばかりをしたのだろうと思いこまされてきた。しかし、この本を読めばそれが事実とは異なることが分かる。

当時遅れていた朝鮮のインフラ整備のために、日本は多額の資金を投入して、治水・利水事業、農地の開発・改良、道路・鉄道・港湾の建設など多くの土木事業を行ったのである。このような開発事業は、世界大恐慌前後の不況の中でも日本国内よりもむしろ優先的に行われた。著者が朝鮮半島に渡ったのも、不況で明るさの見えない日本より朝鮮に仕事がいっぱいあったからとのことである。著者は、地場の土木会社で帳簿係から見習いを始め、現場監督として水利事業、耕地整理、架橋工事など多くの土木工事を手がけた。これらの公共事業は、食糧生産や交通利便の向上をもたらすものとして歓迎され、竣工式は現地の人達も総出で祝ったそうである。

しかし、このような状況も終戦で一変する。「あなた達はこの土地のために尽くしたのだから、日本に帰ることはないでしょう。」と言ってくれた人々もいたそうだが、多くの朝鮮人は手のひらを返すように態度を一変させ、日本人を迫害・略奪の対象とした。著者たちも終戦を迎えた北朝鮮の安州から38度線まで300kmにわたる逃避行を余儀なくされ、その間、数々の略奪と迫害を経験している。

朝鮮半島の植民地統治については語ること自体がタブーであるような雰囲気があり、本書のように一庶民の立場から事実を淡々と記録したものは少ない。また、朝鮮人による日本人の迫害については語られることが殆どないため、戦後生まれの多くの日本人は知らない。しかし、イデオロギーに偏らず事実は事実として記録しておくことが必要である。本書を書き上げたとき著者は91歳であった。よくぞ書き記してくれたものと思う。
貴重な当時の証言 ★★★★★
1928〜1946年の間、韓半島で土木工事に従事した方の記録、写真もかなりあり、当時の土木工事についてみる事ができて興味深い、特に筆者が現在の北朝鮮に建設した清城大橋は圧巻である。

終戦までのあいだ、(当事者の一方の記録なので何ともいえないが、)日本人、韓国人の区別無く生活している様が描かれており、今まで脳に嫌と言うほどすり込まれた、日本人=威張った悪者 韓国人=搾取される弱者という構図が、ほんのすこしうすらいだ。

対照的に、終戦後の引き上げの際のロシア兵の横暴については、他の様々な方々の手記と、示し合わせたかのように一致していることも興味深かった。
善意の植民地支配 ★★★★☆
著者は善意の人で、朝鮮の近代化に取り組んだ技術者だったのだろう。
でもそういう善意もまた、植民地支配の一断面だったのである。

イギリスも「インドを近代化する」といって支配した。
植民地支配とはそういうものなのである。
つまり、「近代化の過程に介入すること」なのだ。
日本も、アメリカによって無理やり民主化された後遺症を抱えている。

そういうポイントを押さえて読まないと、細部に囚われて全体像が歪む。
とはいえ、善意の植民地支配を細部から知るための良い資料である。
朝鮮半島の開発参考に ★★★☆☆
本書の購読にあたり、朝鮮の人々との心ある交流などが克明に認められ、日本人の気概など精神的部分が、開発工事と共に当時の日本の思いなどが記されているだろうと期待しました。
本書はこのような点からの期待はすべきではなく、開発工事の経過と同時に語られる周囲での朝鮮人とのエピソードなどが主体となっており、
私も土木技術者として多くの工事を経験しましたが、その意味において、当時の工事の様子は参考となったのも事実です。
しかし、長らく幕末以降近代の歴史を詳細に勉強させて頂いている立場から、若干の歴史背景的記述に不審を抱く部分が印象に残りました。
全般に垣間見られることですが、取り分け177頁での蒋介石の言葉の件に「長い間日本に苛められた人の言葉だろうか」と言う点、193頁では中年の朝鮮人からの同情に、「日本の政治を悪く言えるのは中年以上の人でそれを味わった人たちのはずなのだが」などの件は、何故か筆者が中国進出や朝鮮統治を搾取や迫害を行ったことがあるとの言わば自虐的印象をお持ちなのではないか、と思わせる部分が気になりました。
蒋介石は若き頃から日本で勉強し、多くの日本人が支援してきました。拠って蒋介石の言葉はある部分で日本に敬意を持っていたことの現われで、信憑性がありますが、苛められたとする件はやはり先入観の支配するところでしょう。当時の土木工事の行動日記として拝読いたしました。