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iPhoneショック ケータイビジネスまで変える驚異のアップル流ものづくり

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 日経BP社
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■iPhoneから学ぶ、日本携帯メーカーへの熱い応援歌 ★★★★☆
・はじめに・・・
 私はiPhoneユーザーでもApple信者でもありません。
 特にその”囲い込み戦略”(ex.AppStore)がオープンを志向する私の思想と
 相容れません。iPhoneは実機を使い、ユーザーである友人の声などを聞いて
 「まだまだ使える代物ではない」と確信していますが、
 あと二世代後くらいの商品には大いに期待しています。
 そして、革命の原型を作ったということに敬意を持っていて、
 なぜ日本のメーカーがそれを作ることができなかったのかに
 素朴な興味を持ち、本書を読んでみました。
・さて、書評ですが・・・
 本書はそれらの疑問に丁寧に答えてくれました。
 iPhoneの成功は一言でまとめると
 コンセプトを実現する為に”シンプル”にこだわりぬいたことですね。
 例えば、iPhoneの筐体には、ボタンと言えるような存在はわずか3つ。
 電源スイッチ、マナー切替、音量変更。その他の機能は
 すべてソフトウェアで制御されている。
 この点にスティーブ・ジョブズの美学とソフトウェア(ex.OS)とハードを
 一貫して造っているAppleならでは仕事があり、部品供給以外の
 全行程を全て社内の少数精鋭でやり抜く体制が競争優位であると。
・そして日本の携帯メーカーへの激励に関しては・・・
 −お客が誰かをはき違えてはいけない。
  (日本の携帯メーカーはお客を「キャリア」だと捉えている。≠エンドユーザー)
 −そして、”事なかれ主義”を言い訳にしてはいけない。
  (日本ではユーザーからの不評を買ったり、クレームがでたりするのを恐れてつい製品開発の舵取りを無難な方向に向けてしまう傾向が強い。不満を防ぐ面と満足度を高める面の内、前者を優先させすぎる。曰く「日本では品質管理部門があのような仕様では製品企画を通してくれない」)

→などなど、著者の日本メーカーへの熱い応援歌は非常に参考になります。
iPhoneは何を伝えたのか? ★★★★★
まず表紙がかっこいい、読み手の意欲を駆り立ててくれます。
iPhoneがいかにすごかったかとなぜ日本企業でこのような作品が生まれなかったのか?というギモン、叱咤激励をしてくれている一冊。
機能の改善は素晴らしい、ビル・ゲイツ氏が「思考スピードの経営」のなかで提唱したなんでも取り入れたコンパクトPC(訳が下手くそでゴメンなさい;たしかwallet PC)という概念・商品を現実的に一番最初に実現したのはドコモ それはお財布ケイタイなるもので日本だった、しかし機能美の先にあるデザインや遊び ここまでには手が届かなかったようです、
・・実は本書で主張されているのは優秀なデザイナーやプログラマーはすでに存在してるがその彼ら彼女らが認められる環境が整っているか?理解あるマネージャー、ひいては企業文化や風土があるかどうかを問うている。たしかに失敗もたくさんするだろうがそれを加味しても、いわゆるブレイクスルー「世の中をアッと驚かせる」新商品を打ち出せるかどうか、たんなるモノマネでは衰退してしまうのだという警鐘も含まれているようです。(成長曲線に乗ることはできるが新たな成長カーブは描けない、持続的イノベーションはできるが破壊的イノベーションができないとも言えそうです)
内容もさながら米国と日本企業の得て不得手を実感する格好の素材だと感じましたので☆×5に致します。

この本を読んで受けた印象は「アップルの戦略のうまさ」。 ★★★☆☆
 先日のWWDC 2008で発表された「iPhone 3G」。7月11日には日本でソフトバンクより発売となる。そのとき,いったい日本で何が起こるのか。そのイメージを膨らませるために購入。iPhoneが今までのケータイとはどのように違うのかを検証した。この本を読んで受けた印象は「アップルの戦略のうまさ」。iPhoneを如何に世界に知らしめ,販売していくかというノウハウが非常に精密に計算された戦略のもとで実行されている。そして,それはアップルが今までケータイビジネスに関わらなかったからこそできたことであるとも言える。既成概念に捕らわれることなく,常にユーザーの視点に立って製品作りをする。そして,製品とユーザーとの出会いを劇的に演出する。さらに,製品購入後もユーザーを飽きさせないためのサービスを怠らない。自社のブランドイメージを高めるために,すべての箇所で手を抜かない。それがアップルという会社であり,スティーブ・ジョブズという経営者なのだと実感する。そして,日本のケータイメーカーは,キャリアとの意思疎通がままならず,ユーザーが本当に欲しい商品を作れていない。そのようなメーカーが,果たしてiPhoneに太刀打ちできるのか。iPhoneが発売されてからの日本のケータイ市場の動向は非常に興味深い。
 また,著者は日本のケータイ市場を嘆くだけではなく,今こそ変わるべきだと述べている。日本のメーカーの技術はアップルと同等かそれ以上である。ならば,アップルを越えることは可能であろう。今こそ日本のケータイ・メーカーが能動的に行動すべきだと激励している。
iPhoneとアップルに関して余すところ無く書いてある ★★★★★
「iPhone 衝撃のビジネスモデル」 岡嶋裕史 と比べると顕著ですが、iPhone、アップルに関する情報量が非常に多く、タイトル通りの内容をこの本の端から端まで堪能することが出来ます。

この本はiPhoneとAppleを賞賛しすぎているところもあるかもしれませんが、iPhoneとAppleに関して知りたい、というのが読者のニーズであればそれに見事に答えていると思います。

デザインのコンセプト(グランドデザイン)、ビジネスモデル、ブランド戦略、日本メーカーとの違いが主な内容です。

Appleの過去からの移り変わりも含めて記述してあるのが良いです。

また、私がとてもいいなと思ったのは、日本のキャリア等の要人にコメントを貰っていることです。
やはり生の声というのは参考になりますし、文章にみずみずしさを与えますね。

ただ¥1,680はちと高いですな。。。

頑張れ、日本のメーカー!!
と言いたいところですが、私は
・革命者、カリスマ、反逆者がメーカーの中で現れる
・経営者が、本著に書いてあるような柔軟で革新的なな組織を作る
ことをしなければ、iPhoneのような型破りな発想と機器は出てこないのだろうと思います。
物欲の強い人は読まないほうがいいかも(笑) ★★★★☆
 本書は、冒頭から「iPhoneでケータイビジネスが変わる」と、いままでの日本の携帯事業の常識をやぶる革新性に驚いています。iphoneが「非常識」といえるほど革新的なのは、スイッチが4つしかないというシンプルな設計と、画面タッチの心地よさなど、まず製品自体の使い勝手が突出しているからです。

 使ってみてこれだけ気持ちよければ、少々高くても売れる。
 しかも、4万円近い「iPodタッチ」に電話機能が付いたと思えば、5万円以上でもそんなに高い気がしないから不思議です。

 この商品力を武器に、販売元のアップルは携帯電話会社と独占契約を結ぶ条件として、基本料の一部をアップルに“上納”するよう求めているそうです。
 日本の携帯電話はキャリア(電話会社)主導で事業展開してきましたので、iPhoneのように電話機を作るメーカーに有利な契約ははじめての経験です。iPhoneが日本に上陸すると、各社のシェアが変動するだけでなく、業界の慣習が大きく変わるきっかけになるかもしれません。

 本書第2部では、これほど魅力的な製品を生み出したアップルの歴史と企業風土を分析し、第3部では日本メーカーがiPhoneのように魅力的な電話機を作れなかった理由を推論しています。

 全体的にiPhone礼賛が中心ですので、少し割り引いて読む必要もありそうです。

 ここで、注意をひとつ。
 本書を読むと、「iPodタッチ」やiPhoneやアップルのパソコン(マック)が欲しくて欲しくてたまらなくなります。自制心に自信のない人は、ボーナスが出るまで手を伸ばさないほうがいいかもしれません(笑)。