「要件定義」と「システム設計」工程の「見える化」
★★★★☆
昨年でた「下流工程編」は、
システム開発のライフサイクルの下流部分にあたる「システムテスト」「運用テスト」に
焦点をあてた「見える化」でしたが、
今年の「上流工程編」は、「要件定義」と「システム設計」工程の「見える化」です。
下流工程編が、システム開発のシステムテスト工程以降を
医療の現場をアナロジーにして、
健康状態・病気の診断、対症療法で説明したのに対して、
上流工程編は、
飛行機のフライトにおける目標値設定と飛行計画に例えています。
内容的には、
プロジェクトにおける「定性的見える化アプローチ」を、
まず「自己評価シート」に基づくセルフチェックと、
アセッサーによる「ヒアリングシート」におるアセスメントの実施で把握。
次に、
「定量的見える化アプローチ」
測定尺度・・・CMMIの「測定プロセス」の指標そのものになるか、と思いますが、
この指標項目を見ているだけで、しばし考えさせられます。
「曖昧性と不確実性のマネジメント」は、
ズバリ、リスク管理。
そのリスクも踏まえた上での「見切り」をどうするか。
「良い見切り」と「悪い見切り」を考えます。
具体例として、
失敗工学・・・にならって、失敗プロジェクト事例が58も載っています。
これだけでも、一読の価値あり、と思います。