入門レベルの教科書としては参考文献が絶版になっているような古い物に偏っているのでより深く学びたいと言う場合に使い勝手が悪いと言う欠点はあるものの、分析手法の説明は比較的丁寧で十分にお勧めできる。

率直に言って各手法は単純で地味な物なのだが、実際にデータとしてみてみると、作業中のムダ、ムラ、ムリがはっきりと見えてくるし、そこまでいくと解決策がほとんど見えてくることもある。
現場に近い仕事をしている人ならば、読んでおいて損はない。

IEは某協会の活動のせいか、適用させやすい部署からやり始める
という部分最適に近い考え方が蔓延しているせいで（他の教科書
を読んでも、初心者は必ず間違えます）、イマイチ巧くいっていない
ような気がします。
少なくとも多品種少量生産には巧く入れられません。

最初の工程分析を満足に行わずに始めるのが間違えていると思います。
まずはモノの供給が何故断続的になってしまっているかを知り、なぜ
うまくスケジューリングできないのかを探るべきです。

この本を良く読めば、IEに対する多くの誤解を払拭できると思います。
私はTOCを勉強してきましたが、IEをもう一度勉強し直そうと思います。