インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

第三の女 新装版 (光文社文庫)

価格: ¥660
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
Amazon.co.jpで確認
陶酔 ★★★★☆
日本人で初めてフランス犯罪小説大賞(ロマン・アバンチュール賞)を受賞したのが本作で
す。
パリ郊外のホテルで嵐の夜偶然出逢った日本人の男女。停電というハプニングの中、お互いの
心底にある鬱屈した感情を吐き出しあい、夢のような愛の一時を過ごすことに。そして顔も
知らぬまま別れ帰国した後起こる2件の殺人事件。それぞれ最も疑わしいとされる人物には
完璧なアリバイが....

この作品、魅力的な導入部を始めプロットも良いし推理小説的なからくりも良いですが、最大
の魅力として、男独特のやるせなさを見事に描いている所だと思う。著者は何故こんなにも
男性心理を上手く捉えているか不思議なくらいです。
個人的に主要登場人物の大湖浩平(だいごこうへい)の精神的葛藤には陶酔にも似た感覚を
覚える。いや陶酔できる推理小説ってのはありそうでない(笑)。この人物像に共感できる
か否かでまた評価もそれぞれ違うんだろうけどなア。
なんだろう、美しくも哀しい愛の行方なんて銘が打ってあるので女性向きなのかなと思えば、
否、これは男性の方が共感できるストーリーですね。また終わり方が何かさ......やり場の
ない感情が心の中を揺曳し続ける....
さすが第一人者 ★★★★★
学会の為に、パリ郊外のホテルに滞在中の大学助教授 大湖浩平は、嵐による停電の最中に、お互いの顔も見えないまま、翻訳家鮫島史子と情交を交わし、交換殺人の約束をする。
浩平が、殺人を依頼した相手は、二十人近くもの子供が癌に掛かったとされている発癌性のある毒物を含んだ菓子を製造した菓子メーカーと結託して調査結果を偽って報告した同じ大学の教授、やがて彼は毒物を混ぜた紅茶によって殺害される。

きっちりとサスペンスで、どんでん返しもあり、ラブロマンスの要素も疎かになっていない、見事です。

本作品は89年のフランス犯罪小説大賞(ロマン・アバンチュール賞)受賞作です。


男女の恋慕の悲哀を融合した見事なサスペンス ★★★☆☆
さすが見事です。男の恋慕の情をからめた、上質な
サスペンスの秀作です。

推理小説ではありますが、それにしても
根底にあるのは、幻想的な男女の愛をモチーフに
した、不思議な魅力をもったストーリーです。

ある大学教授が、パリ郊外で偶然見知らぬ女性に出会います。
稲妻と停電とともに、見知らぬ二人が暗闇で交わした
密約。その後の日本での殺人。真相を犯人を追う刑事たち。

本格謎解き、犯人探しのプロットではあるのですが、単に
それだけではなく、交換依頼殺人にみえる話なのですが、
そう単純な構図でもない。ラストでは、まったく予期しなかった
結末で、正直びっくりしました。

これは、フランスの賞を受賞したそうですが、日本での
受賞がない理由がわからない、それほどの傑作です。

ぜひ、ドラマ化、映画化して欲しいです。ヒットすると
思います。