乱歩　全集というだけあって
少年探偵団物に代表される少年物も収録されています
さすがに筋書きは
波乱万丈になるようにかかれていますが
それでもつぼを抑えているところが
人気を博した所以でしょう

乱歩のイメージは人によって様々なものがあるのかもしれません。不思議な作家ではありますが、この乱歩の少年物シリーズは何がしかの形で手に取った方は多いのではないでしょうか。

昔に読んだ物語を、今読み返してみる。不思議と物語の筋を覚えている。その乱歩物語の力というものを改めて実感します。

乱歩晩年の少年探偵団シリーズの「妖星人Ｒ」と「超人ニコラ」（最終
作）そしてエッセイ「探偵小説の謎」も含まれている。この全集が
かつてなく乱歩の全作品を収録していることの証の一冊でもある。
ハードカバーの乱歩全集は１９７８－７９年に刊行されたが、これ
でさえ少年探偵団シリーズは最初の９作だけで、一部評論が抜けて
いるという。
年内に全巻は揃うが、これが最後の乱歩全集かもしれない。