『スパイダーマン』などで有名なマーベル・コミックスからの映画化だが、珍しく主人公が超人ヒーローではないという本格派のアクション。FBIの潜入捜査官フランクが、麻薬取引の現場で、巨悪の資産家セイントの息子を死なせてしまう。怒ったセイントは、フランクの一家を皆殺し。かろうじて生き残ったフランクが、セイントへの復讐を誓う。
本作のウリは、CGに頼らないアクションだ。肉体を究極まで鍛え上げたフランクと、セイントが送ってくる強敵との肉弾戦が、壁をぶち破り、階段を転げ落ちるなど、生々しい迫力で展開される。1970年代のハードボイルド映画を意識したかのように、あくまでも肉体のアクションに重点が置かれ、フランクの復讐心の深さを伝えることに貢献。ワイヤーなど軽いアクション映画が多いなか、ある意味、新鮮でもある。主演トム・ジェーンの、ストイックな男くさい存在感も他の俳優にはない魅力。フランクが隠れ住むアパートの隣人ら脇役たちも個性にあふれ、アクション、ドラマの両面を誠実に見せようとする演出に引き込まれる。(斉藤博昭)
お…おもしろい?
★★☆☆☆
原作は全く知らず、マーヴェルコミックが原作であった事に最近気づきました。
下手なサスペンスよりも予想を裏切る展開で何度も「え〜!?」って思いました…多分、製作者の計算ではないはず…。
まず、コミカルとバイオレンス配分がよく分からない。
いっそタランティーノくらいの「バイオレンスの中にあるコミカルさ」みたいな描写にして欲しかった。
途中、悪には直接手を下さずに罠にハメて自滅を狙うのか…と思ったらランボー並みに武装するあたりもよく分からない。
そして、ラストの仲間へのプレゼントもアレで良かったんだか…。後味があまりよくない。
初めからB級映画だと割り切って見れば楽しめるかも知れませんね。面白いかつまらないかは解釈次第。
原作しらないから逆にそれなりに楽しめたかも。
★★★☆☆
マーブルコミックスの1ヒーローだそうで、原作しらないんで再現度とかはなんとも言えないのですが普通のアクション物として鑑賞するぶんにはそれほど酷くは無いんじゃないかと思います。
個人的に良かった部分
・絶命するシーンでも中途半端に演出するのではなく、虫の息の主人公に対しても悪役の容赦ないやり方で
普通そこまでされれば死ぬでしょ?ってくらいにめったうち。
・パニッシャーとなってからの時折繰り広げられる戦闘がちょっともっさりしてるけど結構残酷。
・ラストの車爆破の演出はちょっと業とらしいけど格好いいかなと。
悪かった部分
・アクションにキレが無い、良い部分に書いたけどなんかもっさりしてる。なんか終盤まで展開がアクション物とは思えないほど見せ場が少なく時折刺客などに主人公が襲われるシーンはあるけどスカッとはしなかった。
・終盤は格好良さを重視してるせいか悪役のやられかたがあっけなくもう少し手強い敵がいたほうが展開としては盛り上がったかなと(お酒に仕掛けてある爆弾でほぼ全滅って;;)
死刑執行人と物騒なキャッチフレーズなわりに時折コメディぽいシーンがあったりやたらやられるシーンが多かったり・・仇に同じ苦しみを味合わせたいがためとは思うけど仲間割れさせるなど姑息な手段を使い最後の最後まで格好良いと思えない印象でした。
原作ありきで見ると痛い目を見るのかもしれませんね;;
T・ジェーンの冷酷なかっこよさ
★★★☆☆
家族を皆殺しにされた孤高の主人公がマフィアに復讐・・・よくあるストーリーですね。
アメコミ原作特有の超人めいた能力ではなく、肉体を駆使したアクションが見もの。
マフィアのボスをJ・トラボルタが演じてますが、ラストのアッサリとした幕引きなど
を見てると彼じゃなくても良かったのでは?もう少しアクの強い何かが欲しかった。
逆に部下役のW・パットンの方が存在感があったような・・・。
物語自体、可もなく不可もなくといったところだが、ラストの爆発炎上シーンで髑髏が
浮かび上がるところはアメコミらしく、素直にカッコイイと思えました。
すでに別キャストで続編が作られてますが、T・ジェーンのストイックなカッコよさは
捨てがたいところ・・・是非彼の続投でやってほしかった。
弾除けシャッターを手で引きおろすアメ車感覚と、ロシアの水兵の肉弾戦が最高
★★★★☆
「ロシア人を呼べ!」とトラボルタがイラついて叫んででてきた、水兵よろしく赤縞シャツで登場する「The Russian」こと、ケビン・ナッシュは元WWFのチャンピオンだ。このド迫力がこの映画の一番のみどころかもしれない。トーマス・ジェーンもこの映画のためにそうとうなボディビルをやり、上半身と腕は見事なバルクとキレを見せているが、ケビン・ナッシュからみれば子供の腕のようだ。お約束の通り、ケビン・ナッシュは、パニッシャーを殺しにきたというよりも、パニッシャーの体を投げ飛ばして家を壊しにきたのが目的かと思われる隙ありすぎの暴れん坊ぶりで、やられてしまうけれど、この肉弾戦は他ではみられない大迫力兼お笑いだ。
こんな肉弾戦があるかと思えば、わざわざめんどうな手を講じて、トラボルタの奥さんと右腕のクェンティンの浮気の舞台を演出したりと芸がこまかい。ただ、ローラ・ヘリングみたいなお色気エネルギーで次元空間を変異させるような嫁さんをもらってしまったら、さすがのトラボルタも落ち着いて昼間仕事に集中できないだろうことはわかる。
登場するパニッシャーの1969年のポンティアックGTO。黒光りするマッスルカーで、弾除けシャッターがバットモービルみたいな自動ではなく、手で引きおろすところがアメ車らしくてよい。エンジンを1週間も不眠でかなりチューンアップしていたわりにはガンガン走る場面がなく寂しい。GTOに比べて、黄色のコルベットC5は、なんで情けない舎弟が運転する車になってるんだ。
序盤はマッドマックスの中途半端なパチもん?
★★★☆☆
暇つぶしに観る程度なら、可もなく不可も無い…。続編?創るの?…ブロンソンの“狼よさらば”みたいになりそう…。まっ、どうだっていいや。