2010年のスピーカーの総合カタログとして
★★★★☆
冒頭にB&W、ダリ、ディナウディオ、フォーカル、クリプトンの特集記事があり、その後、メインのガイド記事が続きます。248頁ですが、冒頭以外の宣伝記事は思っていたほど多くはありませんでした。
メインの「124モデル徹底ガイド」ですが、全部カラーで、2010現在のスピーカーの概観が得られます。5万円クラス(ペア価格)の2ウェイから、400万円弱クラスまで幅広く掲載されています。
1頁のなかに、値段、スペックと、紹介記事、そして、「得意な音楽ジャンル」、(使いこなしのための)「ワンポントアドバイス」といった囲み記事がコンパクトにまとめられており、とても見やすい構成になっています。最後の頁にINDEXもついていますので、リファレンス的に素早く探すのにも便利です。
どういう基準で選んだのか、よく分かりませんが、いくつかのスピーカーは、2頁掲載で、「組み合わせ推奨アンプ」として、プリメインや、コントロールアンプのみ、あるいは、パワーアンプのみが紹介されています。また、「ライバルはこんなスピーカー」として比較対象できる商品の紹介記事が載っています。
また、後ろのほうでは、360機種ガイドと称して、60頁ほどの分量で、今度は白黒ですが、価格別に、1頁あたり、9商品が、簡単な記事とともに紹介されています。こちらは2万円台(ペア価格)から、900万円弱クラスまでです。タンノイのプレステージシリーズは、カラー頁ではなく、こちらのほうで紹介されています。
本書は、2010年版として、カタログ的に用いるのもよし、オーディオ入門者や、しばらくぶりにオーディオに目を向けた方にも、どんな製品が売られているのか概観を得るのに、よろしいかと思います。