真夜中のマルホランド・ドライブを走る車が事故を起こす。一命をとりとめた女は、高級アパートの部屋に忍び込んだ。そこは女優志望のベティが叔母から借りた部屋。ベティは女を叔母の友人だと勘違いし、女も話を合わせるが、彼女は記憶喪失になっていた…。
デビッド・リンチ監督が、TVシリーズ用にあたためてきた企画だったが、米国のTV局に却下されたのち、フランスのプロデューサーに見いだされ、映画化された異色作。記憶喪失の女は何者なのか、過去に何があったのか…という謎でひっぱりながら、その真実はどんどんねじれていく。しかし、どんなにストーリーがねじれても独特のリンチワールドは最後まで貫かれ、見入ってしまうから不思議。まさに悪夢のような映画だ。カンヌ映画祭監督賞受賞作。(斎藤 香)
ゴダールの軽蔑と似ているかも
★★★★★
この映画は大好きで何度も観ていますが、この間ゴダールの「軽蔑」を観て、リンチはゴダールが大変好きで、触発されるところが多いのかもと思いました。以下は「軽蔑」を観ながら「マルホ」を想起したものです。
・映画制作がテーマになっている。・映画の終わりが「シレンシオ」で終わる。・舞台で男女が踊るシーンがある。・オーディションのシーンがある。・登場する女性がカミーラとカミーユで似ている。バック音楽の雰囲気が似ている。また人間の嫉妬心を描いているところなどです。ストーリーは全く異なりますが・・・映画のムードに共通性を感じる・・・そう感じるのは私だけでしょうか?
トリップできる映画
★★★★★
この映画のあらすじは「ハリウッドの夢」「ハリウッドで成功しようとする女優の夢」が頓挫する悲劇的なストーリーという表の形があります。
新人俳優のオーディション。電撃的デビュー。
金と名声。豪邸での華やかなパーティー。
成功を収めたものが手にする高級車と高級住宅。
あるいは、敗者の羨望、恨み。嫉妬。
権力や人気からの失墜。
あるいは、交通事故、変死、マフィアがらみのトラブル。
スキャンダル。脅迫。映画製作に対する圧力。
同性愛。セックス・スキャンダル。
とにかくわけがわからない難解な映画。でもリンチらしいドライブ感、息もつかせぬ展開。見ててトリップできる感覚。それだけで、見る価値があったってモノ。
ある意味「アメリカンビューティ」という映画を思い出しました。
死ぬ間際の夢。愛するヒトと合体したいという切ない夢。
とにかくもう一度みたい映画です!
狭い範疇でしか受け入れられない映画
★★☆☆☆
大勢の方が「理解に苦しむが傑作だ」というようなレビューを書いてる。
理解に苦しむ程難解な映画が何故傑作と思えるのか不思議(笑)
一度の鑑賞で粗筋は分かるが、何度も観ることによってこの映画が「最高だ!」
と思えるようになるんだろうか?・・・俺はならないだろうな(笑)
傑作とは思えないが、鑑賞中退屈したワケでもないので星2つ。
暇人が見る映画
★☆☆☆☆
毎日仕事でたまには映画を見ようと借りる映画ではない。
暇人がじっくり見てください。
理解とかどうでもいい。
疲れました。
気持ちのよい謎解き
★★★★★
こういったよく解らない映画が個人的に好きなので、とても楽しめた。
3度見直した後、サンセット大通りを見てようやく理解できた。
登場人物の役名まで付け替えているオマージュだったとは気づかなかった(笑)
ナオミワッツの妖艶な演技にも注目。