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恋する西洋美術史 (光文社新書 384)

価格: ¥924
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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エロスが語る西洋美術の世界 ★★★★★
西洋美術の性愛や情欲の描写に着目して、紀元前の彫刻から近代絵画までを解説した本。
なお、美術史とタイトルにはあるが、純粋に歴史を解説したものではなくて、画家の逸話、神話と美術の関係、愛情表現の形といった章立てがされている。

パラパラとめくった限りでは、教科書的で真面目な構成だが、中に入っていくとなにやら毒づいていて確信犯的。
かといって全くの私見ではなく、学説や研究成果を元にストレートに語っているところが潔い。
表現の俗っぽさに嫌悪感を感じる人もいるかもしれないが、下品まではいかず、ギリギリのところで抑えてあるのはさすが学者。例えて言えば、電車内で読んでも恥ずかしくない感じ。

教育的な視点では神聖化されがちな西洋美術にあって、このような書があるとほっとする。
美術を楽しむ上での、禁断の果実としておすすめしたい。
概説書、入門書として十分楽しめた ★★★★☆

 著者は東京芸大卒で現在恵泉女学園大学の准教授。本書は西洋美術に描かれてきた恋愛の意味するところを、その時代背景とともに読み解いていこうという書です。

 取り上げられるのは男女の性愛に限らず、ギリシア神話における神と人間との交情や、同性愛、売買春に至るまで、さまざまな関係が西洋美術でどのように、またどういう理由から描かれてきたのかが、平易な文章で記されています。

 書かれていることの中には西洋美術ばかりでなく、西洋文学を味わううえでも助けになるような事柄も含まれています。
 例えばプレキフというロシア人画家が1873年に描いた「不釣り合いな結婚」という絵画。資産家風の初老の男と若く美しい花嫁との結婚を描いた絵ですが、著者はこれを引きながら、中世から続いた年齢差のある婚姻が19世紀にまで続いていた要因について解説します。出産時に命を落とす妻が多い一方で、子をなすことを結婚の最大の目的とする考え方が、富める一部の年長男性と貧しく若い女性との再婚を一般化させたようです。
 本書と相前後するようにドストエフスキーの「罪と罰〈下〉 (岩波文庫)」を読みましたが、プレキフと同時代のこの小説では、地方地主のスヴィドリガイロフや弁護士ルージンが貧しい主人公ラスコーリニコフの妹ドゥーニャに言い寄るという話が出てきます。当時のロシアでこうした経済格差と年齢差がセットになって結婚話が進むのが珍しくなかったことを改めて知りました。

 本書の難点は、新書という紙数の限られた書物に、古代から近代までの西洋美術史を概観する情報を盛り込んだため--新書にしては珍しく300頁近くあるとはいえ--どうしても個々の作品の解説が短く淡白で、時に断片的なエピソードに終わった印象を与えるところです。
 本書は入門の書として読み、興味をもった時代や作品については別の書でさらに奥深く分けいっていくというのがよいかもしれません。
面白い!!!! ★★★★★
題名通り、恋愛に関することが詳しく書かれている。
絵画の描かれた時代の恋愛、社会秩序が淡々と読みやすい口調で書かれているためあっという間に読めた。絵画や当時の社会背景を知る入門書として良書。
本文中にお勧めの関連書が記されているのがあり難い!!!
画家の恋愛にも触れてあるのがまた面白い!!!!
後半部分で当時の恋愛の様子が詳しく書かれている。へー、と思うようなことばかり。
このシリーズ面白いです。