イラストレーター、漫画家として知られる、林静一氏の、「少女」をモチーフとした作品を集めた、久々の画集。(あの「小梅ちゃん」の…というと、わかる方も多いでしょうか…?)
70年代から2002年あたりまでの、90点以上の集大成で、その叙情と、時々見せる透明な艶っぽさが堪能できます。
ソフトカバーで、大きさもA5変形と…購入前は安っぽい印象じゃないかと心配していましたが、実際に手に取ってみると、氏のイラストの雑味なさもあってか、とても手頃&充実した1冊との満足感を憶えました。
「はる」「なつ」「ゆめ」「あき」「ふゆ」の5章構成で、氏ならでは(あるいは、日本の絵の伝統でもある)"線"と"面"の美しさを、静かに鑑賞できます。
余談ですが、某100円ショツプのグッズに使われているイラストの多くも収録されていて、ある意味なじみ深い面もあるかも。
もし手に入れたら、ぜひ、赤いカバーをめくってみて、本自体の装丁への心遣いの細やかさにも注目して欲しい1冊です。