日本のハイテク技術は危険視されるようになり、国際規制の対象となった。これに猛反発した日本は国連を脱退。そして2067年に得意のハイテクを駆使して鎖国を強行する。それから10年間、完全なる鎖国により日本の実像は厚いベールに隠された。そして2077年、日本の不穏な動きを察知し、特殊部隊が送り込まれることに。なんとか日本に潜入した女性兵士べクシルは、異様な光景を目撃する…。
『ピンポン』の曽利文彦が監督したSFアニメ大作。アニメだからいくらでも実写作品ではありえないような視点などで描くことができるのに、この映画の面白いところは実写でもいける構図、演出などで最後まで見せていくところ。まるで実写映画に挑戦するかのようでもあるし、いまだに全体的にはアニメの方にパワーがある邦画業界に喝を入れられているような気も。加えてもともと絵空事と笑えないストーリーに臨場感をもたらす結果にもなっている。そろそろこういう本気のSF作品が、日本で実写で作られてもいいのではないだろうか。(横森文)
黙示録
★★★☆☆
確かに、鎖国したら食ってけないですからね。
日本は。
そういう意味ではリアルな発想に感じた。
でもわざわざ鎖国にする意味がやっぱりなぁ。
突っ込んでしまってはいけないんだろうけど。
多分、そのアンドロイド感を出したくてCGにしてるんだと思う。
だから最初の人間の動きもガチガチしてる。
どれが人間なんだか。わかんねぇ。という変な状況。
を産み出したかったのかな。
今の日本に警鐘を鳴らしてるような気がする。
ちょっと公開が早すぎたのかもよ。
高校生の文化祭レベル
★☆☆☆☆
メカの動き等に素晴らしい箇所は見受けられるが、オモチャのような3Dアニメの人物の動きは評価の対象以前のレベル。
アマチュアが色んなアニメや映画の映像イメージをつなぎ合わせて、一本の作品にしたという印象を受ける。まるでゲームに挿入されているムービーようだ。
「アップルシード」も人物の動きや声に稚拙な点が目立った作品だったが、娯楽作品としての完成度は遥かに高かった。
「アップルシード」の悪い点を強調したような出来で、演出はTVの昼ドラのようだ。声優の技量も、主要人物になるほど低くなっている。ただ他のコメントにもあったように、音楽は良い。
単独の作品の評価としては、アイデアをまとめ切れず破綻した失敗作だ。
何がしたかったのか?
★★☆☆☆
映像的な面でいえばかなりクオリティーは高いと思います。
出演されている声優陣も豪華です。
しかし、残念ながらストーリーが滅茶苦茶です・・
製作者の方々には申し訳無いですが、失望しました。
久々に「つまらない映画」を観たと思ってしまいました・・
パッケージからはクールな内容が繰り広げられそうな雰囲気が漂ってきますが、期待を裏切られます・・
この映画において「カッコイイ」部分といったら、たびたび流れるboomboomsatelliteの歌くらいで、
戦闘シーンなどはところどころありますが、ストーリー全体の雰囲気が基本的に暗く、登場人物も少なすぎるため印象に残りません。
何に重きを置くかで、この映画の価値は変わってくると思いますが、少なくともストーリー重視の方にとっては、退屈に思える描写が満載で、ラストも「はあ〜?」と思ってしまうような内容です・・
こんな事をして、監督はいったい何がしたかったのかという疑問だけが残ります。
この映画は公開当時、全世界同時公開だったようで、「世界制覇!」みたいに盛り上がってましたが、それ以降ほとんど話題にならないことからも、人々の印象に残らない物だった事が容易に想像できます。
「アップルシード」や「エクスマキナ」と同じ感覚でこの映画を見ると、思い切り裏切られるのでくれぐれもご注意を・・
シナリオとキャラデザインがちょっと・・・
★★☆☆☆
日本アパッチ族とバイオハザードみたいなシナリオに、キャラ立ちしていないどこにでもいそうな造型のモブが絡む。メカもスターウォーズ、スーツデザインも凡庸。作画は美しいのに全く共感できません。
規制を嫌って国連から抜けた日本に対して「条約違反」(条約から抜けたのだから違反も何もないだろう)と非難しつつ、日本から製品を大量に輸入するアメリカ(北朝鮮から核技術を輸入するアメリカ?)。あの鎖国システムのコストはロボットの儲けと全く釣り合いそうにない。リアルに振れば振るほど、突っ込みどころが出てくる。
敵はやっぱり人類でなくて謎の技術を持つ宇宙人にしないと。マゾーンとかが良いな。
名作「ピンポン」を汚す駄作
★☆☆☆☆
曽利文彦監督の初監督作品であるピンポンが非常に良くできた作品であり、
私自身も大好きだったので、同じ曽利文彦監督が手がけた作品だけに、
ベクシルには期待していたのですが、中古で買ってみてガッカリしました。
どれくらいガッカリだったかというと、ターミネーター3くらいガッカリでした。
SFアクションが好きなら素直に攻殻機動隊を、
ロボット映画が好きなら素直にターミネーターを、
あえて修羅の道を行きたいなら、素直にハリウッド版ドラゴンボール観た方がいいです。
まず、音楽は第一線方々の力作で、これで☆一つ。
一曲一曲はいいのですが、寄せ集め感があからさまに出てしまっています。
無理矢理使わされた感が感じられ、演出の工夫は皆無です。
渡されたCDから曲を選ばされている雰囲気。
次に、画像ですが、予算やスタッフ等の物量でハリウッド等に勝てない
にも関わらず、あえてオール3Dにして負荷をかけた理由が分かりませんでした。
別の手法で同じ内容の表現はできなかったのでしょうか?なので☆はゼロ。
曽利文彦監督はピンポンで実写とCGを非常にウマく使い分けており、
カットの繋ぎ技術と併せてコストの大幅な低減にも成功されています。
詳しくはピンポンのコメンタリーや、各種資料をみていただければ分かります。
これが同じ監督の作品とは思えません。
最後に配役ですが、簡単にいえば、モデルに俳優をやらせた感じです。
俳優の方々のがんばりや努力は伝わってくるのですが、本当にいい作品を
作ろうとした結果の配役では、明らかにない、ということです。なので☆はゼロ。
好意的に観るならば、もしかしたらスポンサーか何かから過度な無理強いがあり、
結果として歴史的な駄作が生まれてしまった。反省すべき材料をくれた作品が
生まれたと言えるでしょう。これを糧に、日本映画の質向上に期待したいものです。
監督はいつも、作品への尊敬の念と、興行収益と、スポンサー等、様々な圧力に
苦しめられるものです。それでもいい作品を世にだせるようになるまで、
私は曽利文彦監督を応援したいと思います。
結果、今回の作品には☆1つとさせていただきました。
ネタ以外に買う価値は無いと思われます。