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信長燃ゆ〈上〉 (新潮文庫)

価格: ¥746
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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信長の最後 ★★★★☆
信長の南蛮好き、徹底的に敵対者を殲滅するさまが描かれていますが、本能寺の変にいたる径緯が朝廷を利用するだけ利用して、幕府という形で
国を治めるのではなく、公武の上、天皇の上に立つ国王を目指していたことが公家の近衛前久に信長を討たなければと決意させ、公家に縁のある
明智光秀に勅命がおり実行にいたります。光秀は10日程で討たれたため真実の程は不明ですが説得力があり面白いです。
日本の古来から文化、教養、伝統や儀式に精通し伝えてきた公家はそれで、人々の尊敬を集めている。
反面信長は神や仏教、伝統、しきたりをやぶること犯すことにまったく躊躇せず、弱者の言い訳のように考えている。
信長に従うものはどこまで野望をなしとげるかついていきたい、外国も征服していく巨大な国になることを夢見ている。
結局、日本人は前者の方が思いが強く、信長は心ざし半ばで討たれたのでしょう。
否定説が有力な朝廷・公家黒幕説を採る本だが、信長挽歌として捨て難い。 ★★★☆☆
本書はたしか2000年頃に日経新聞夕刊に連載された小説。公武の確執という観点から本能寺の変での死までの信長最晩年を描く。本能寺の変の真因に関するいわゆる朝廷・公家黒幕説に依拠する本で、当時はその説が流行しており、私もワクワクして日経新聞夕刊が届くのを待っていたものだ。しかしながら、この説は信長は謀略で殺されたのか―本能寺の変・謀略説を嗤うによって論理的に否定されており、今では光秀単独犯説が確立したといってよいだろう。故に、本書で歴史の真相を知ったとは考えないでほしい。いくら文武両道に秀でた近衛前久とはいえ変に備えて戦支度をするなど公家がそこまでするはずがないではないか。その他、冷静に考えるとあり得ないことは多く、本書は「本能寺の変」はなぜ起こったか―信長暗殺の真実で指弾されている「荒唐無稽」な本の1つかもしれないが、だからといって無視できない魅力を持っている。左義長の描写から惹きつけられるし、荒唐無稽ついでにフィクションとして公武の垣根を越えた信長と勧修寺晴子の恋愛や信長に恨みを持つ伊賀の忍者を登場させる。恋する信長を描いた小説は寡聞にして他には知らない。前久や晴子の心を掴む一方、前久が信長を打倒せねばならぬと考えるに至る信長の冷酷な行動、特に甲州攻めと武田勝頼の悲劇、そして朝廷・公家を信長打倒の黒幕にするのは論外としても、公武の微妙な関係はよく描かれている。ただ、信長晩年の底知れぬ孤独までは感じられず、その点では安土往還記 に及ばない。しかし、陰謀を悟った晴子が必死で本能寺に駆けつけようとする姿は哀れではないか。歴史的事実とは離れた壮大な娯楽フィクションとして充分楽しめる本と私は思う。
巨星をなぜ墜ちたか ★★★★★
宗教に代表される中世的権威をとことん破壊し、近代日本社会の基盤をつくったのは織田信長である。
信長なかりせば、近代日本の歴史はよほど違っていたものになっていたことは間違いない。

作家の塩野七生氏も「信長が日本に政教分離を確立した」と高く評価しておられるが、
信長が「第六天魔王」と罵詈讒謗を受けながら強行した一連の「対宗教戦争」によって、
日本では政治権力が宗教に優越することが確定した。
実に西欧における政教分離原則の確立に先立つこと200年である。

その日本史上に輝く巨星が、権勢の絶頂において、部下の頭を張り倒したことくらいで殺されるものだろうか? 
本能寺の変の「光秀怨恨説」には、昔から胡散臭いものがあった。

本書は、信長がなぜ失墜しなければならなかったかを、最新の歴史研究の成果も踏まえ、あますところなく描いている。
本書の説が歴史の真実であるかどうかは、わからない。
だが、十二分に説得的であり、何より小説として抜群に面白いのだ!!
信長萌ゆ ★☆☆☆☆
信長vs近衛前久という構図にひかれて購入したけれど、ひどいですね。文体は格調がないし、人物は軽薄だし。辻邦生氏の「安土往還記」で口直しをしています。
公武相反する妙味。 ★★★☆☆
稚拙な信長モノ書って、光秀のうらみつらみ説が主流であんまり面白くはないですが、本書は公家VS信長って感じであるいみ新鮮味があります。
歴史的になにが本当なのかというと、実際のところよくわかっていないわけで、少なくとも広く言われている「光秀がいじめられて~」なんていうのは「物語」なわけです。
諸説あり増すが、想像の範疇を脱しないわけで、そういう中では本書は旧来の光秀怨念説一辺倒ではない分楽しめます。