本当に問題にしなければならないことが書かれている
★★★★☆
この本の内容を私なりにまとめると
心のノート、民間人校長の自殺、日の丸・君が代の「強制」、細かすぎる絶対評価と自己評価―巷では、学級崩壊、いじめ、学力低下などが問題とされているが、本当の問題(巷でよく言われていることを問題でないとする趣旨ではない)は本書で書かれていることとそれに伴う教育行政の不当な介入である。その本当の問題を精神科医でもある著者が聞き取ったりしてまとめたのがこの本である。
評価
(1)第2章から第4章は完全に鵜呑みにしてはならないと思うので(第2章については反対の立場の本を読んでいないから。第3章と第4章は裁判の意見書なのでどうしても先生寄りに書かれているから)星1つ減らすが、(2)一連の教育改革(教育基本法改正や競争原理の導入など)を見ているとどうしてもこの本に書かれたことを本当と思わざるを得ないこと、(3)この本で展開している著者の教育観は自由主義的でおおむね評価できること(私とほぼ同旨だからこのレヴューに不満のある人は評価しないであろう)、以上3点から星4つとする。