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医は国境を越えて

価格: ¥2,100
カテゴリ: 単行本
ブランド: 石風社
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「飼いならされたライオン」の克服 ★★☆☆☆
レポートの課題に本書が指定されたので、以下のように本書ã‚'持ち上ã'るレポートã‚'書いた。どちらかというと、é'臭いæ-‡å­¦é'å¹'å'ã'。

[レポートã"ã"から]

中æ'å"²ãƒ»ã€ŒåŒ»ã¯å›½å¢ƒã‚'越えて」ã‚'読ã‚"だ。å...¨ç·¨ã‚'通じて、国籍やæ°'æ-ã«é-¢ä¿‚なく、とにかく目の前の患è€...ã‚'助ã'ようとする中æ'さã‚"の医師とã-ての使å'½æ„ŸãŒã²ã-ひã-と伝わってきた。ã"れらは、中æ'さã‚"の人é-"に対する私心のない、限りない愛æƒ...以å¤-のなにものでもないだろう。

本書ã‚'読む限り、現地ペシャワールは、æ-½è¨­ã®é¢ã§ã‚‚、より大きなæ"¿æ²»çŠ¶æ³ã‹ã‚‰è¨€ã£ã¦ã‚‚決ã-て恵まれたç'°å¢ƒã¨ã¯è¨€ãˆãªã„。ç-...院のå†...部ではå†...部で、ポストã‚'めぐっての醜い謀略がある。また、æ-§ã‚½é€£ã«ã‚ˆã‚‹ã‚¢ãƒ•ã‚¬ãƒ‹ã‚¹ã‚¿ãƒ³ä¾µæ"»ã¯å¤§é‡ã®é›£æ°'ã‚'抱え込む結果となった。経済危機もあった。ã!"のようなå½"時の状況で不偏不å...šã‚'貫くã"とは決ã-て容æ˜"なã"とではなかっただろう。それでも、決ã-て絶望するã"となく、着実に一歩一歩できるã"とからæ"¹å-„ã-ていく中æ'さã‚"の姿勢には大きく勇æ°-づã'られた。

特に、本書ã‚'通ã-て伝わってくる厳ã-い自然ç'°å¢ƒã¨ç¤¾ä¼šçŠ¶æ³ã®ä¸­ã§ç"ŸãæŠœãé€"上国の人ã€...の強かさには感銘ã‚'å-ã'た。彼らは、決ã-て絶望ã-たりせず、ç¬'é¡"ã‚'絶やさない。月並みながら、物質的な豊かさがå¿...ずã-も精神的な豊かさにつながらないのだというã"とã‚'再確認させられる。

é€"上国の人ã€...はå...ˆé€²å›½ã®äººã€...にæ¯"べて、瞳が輝いていると言われる。ç"Ÿå'½åŠ›ãŒæ-ºç››ã ã¨è¨€ã‚ã‚Œã‚‹ã€‚ã"れは事実であろう。大ã'さに言えば、まさにç"Ÿãã‚‹ã‹æ­»ã¬ã‹ã®çŠ¶æ³ä¸‹ã§ã¯ã€ã¤ã¾ã‚‰ãªã„悩みなど吹き飛び、「ç"ŸããŸã„」という本能がå!‰é¢ã«å‡ºã¦ãã‚‹ã"とだろう。それで瞳が輝かないとã-たら、そのæ-¹ãŒä¸è‡ªç„¶ã ã€‚

その反面、å...ˆé€²å›½ã§ç‰©è³ªçš„に豊かなç"Ÿæ'»ã‚'ã-ているものがã"のような状況下におかれるã"とはほとã‚"どない。中æ'さã‚"の表現ã‚'借りれば、å...ˆé€²å›½ã¯ã€Œé¡"のない残虐性」(P28)に満ちた社会である。

いわば、野ç"Ÿã®ãƒ©ã‚¤ã‚ªãƒ³ï¼ˆé€"上国の人たち)と動物åœ'で飼いならされたライオン(å...ˆé€²å›½ã®äººãŸã¡ï¼‰ã®é•ã„である。野ç"Ÿã®ãƒ©ã‚¤ã‚ªãƒ³ã¯ç²ç‰©ã‚'狙って目ã‚'輝かせている。緊迫感に満ちている。もã-獲物ã‚'逃ã-たならば、それはそのまま自らの死にç›'結する。

その点、動物åœ'のライオンは安心だ。怠ã'ていても、自動的に係å"¡ãŒãŠã„ã-い餌ã‚'運ã‚"でくれる。緊迫感もなにもあったものではない。ã"れでは、自分で獲物ã‚'狙う精神、ã‚'失ってã-まっても不思議!ではない。人é-"に飼いならされてã-まったライオンの見るも無残な姿は、そのままå...ˆé€²å›½ã®ç®¡ç†ç¤¾ä¼šã§æš®ã‚‰ã™äººã€...の鏡に映った姿である。

å¾"って、リベラルæ'¾ã®æ"¿æ²»å®¶ãŒä¸»å¼µã™ã‚‹ã€ã•ã‚‰ãªã‚‹ç¦ç¥‰ã‚„ç"Ÿæ'»ä¿éšœã®å......実は、単に税é‡'の無駄使いという以上に、人é-"の尊厳に対するå†'涜である。飼いならされたライオンへのç"˜ã„罠である。国家やä»-人に頼らずに独立自尊ã‚'貫く大切さã‚'æ"¹ã‚ã¦æ•™ã‚ã£ãŸã‚ˆã†ã«æ€ã†ã€‚

æ-‡æ˜Žç¤¾ä¼šã®ä¸­ã§æš®ã‚‰ã-ながらも、「飼いならされたライオン」であるã"とのå...‹æœã€‚å...·ä½"的には、物質的な豊かさの裏で忘れてã-まった、反骨のæ°-概と独立自尊の精神ã‚'å-り戻すã"と。逆説的ながら、ã"れã"そが、私たちが本書からå-ã'å-るべき最も大切なã"とだと思う。(了)

[レポートã"ã"まで]

読書感想 中村哲『医は国境を越えて』、石風社、1999年12月 ★★★★★
中村さんは“テロ対策特別法”の審議の時に、国会の場に出ていって、次のように述べていた。

 「政治的なことは言いたくありませんが、とにかくアフガニスタンの正確な
 情報を知ってください。政治家の方たちは、それから判断してください。

 干ばつによって農業生産力の九割が打撃を受けているところへ報復攻撃が始

 まれば、100万人単位の人が死に、衆人環視の下でホロコーストと同じ状態
 を生むことは間違いありません。」

僕らはテレビを見ていても、数百万人のひとが干ばつとの相乗効果で死んでいくさまというのは、見ていない。正直言って、想像を絶する。誤爆で死に、流れ弾で死に、地雷で死に、拷問で死に、公開処刑で死に、飢えて死に、病気で死に……

中村さんもアフガニスタンへ診療へ行ったとき、落馬で命を落としかけた。その瞬間、「死が優しく思えた」という。中村さんでさえ時には死を優しく感じるほどに、現地の状況には難しいものがある。内戦やクーデターが表面だとすれば、内側にはより細かな権力や金をめぐる争いがある。アフガニスタン難民とパキスタン人の立場、その中でもさらに諸部族にわかれてお互いに対立する。

しかし彼の頭を占め続けるのは、患者の命だけ。「忘れっぽく、お人好しの日本人」として、なるべく非「政治的」であろうとする。しかし、患者の利益のためだけ思っても、そこでの現実である「政治」を避けるわけにはいかない。かえって彼はそこにどっぷり身を浸し、飲み込まれざるをえない。

しかし、中村さんは、裏取引や汚職だけが政治ではないということを表現していると僕には思える。現に彼は、こういう本を書いたり講演をしたりして、僕らの心を深く揺さぶる。それは国会議員の数には直接に反映されないけれど、僕らが持っている「世論」の本当の内容とは、ほとんど芸術活動のような、こういう内容なんじゃないだろうか。