脂肪が燃焼する状態に体を一気に持ち込むように計画されたアトキンス博士のダイエット法は、アメリカに旋風を巻き起こした。このダイエット法は、血糖値を調整しているホルモンであるインシュリンをターゲットにしたものである。食べ過ぎと言われる人々の体は大抵、常に高インシュリンの状態、つまり余計な炭水化物を脂肪へと変換するのを助けるインシュリンを分泌するのに長けているので、体全体に過剰にホルモンが巡っている状態にあるというわけだ。この状態が身体を窮地に追い込んでいる。というのも体はいつも脂肪を蓄えたがっているからである。この高インシュリン状態にある人々が、ことに脂肪を減らして炭水化物の消費量を増やすことで体重を減らそうとするとき、その努力は失敗するだろう。これが、アトキンス博士がインシュリンを「脂肪分泌ホルモン」と呼ぶゆえんである。
   アトキンス博士のダイエット法は、極端に炭水化物が少ないのだが、これがインシュリンの分泌を調整し、インシュリンの循環を減らすのに役立っており、そして少ないインシュリンは脂肪の蓄積をより減らし、食欲の減少という結果にすぐ結びついていくのだ。しかしこのダイエットは苦しみからは程遠い。というのもこの方法を試した人々が、このダイエット法では、空腹を感じなかったと証言しているのだ。アトキンス博士の患者のうち、90％つまり25,000人以上が、劇的な体重の減少を体験している。本書は、ロブスターのスープ、ザバリオーネ、スズキ、そしてブルーベリーアイスクリームといったおいしくて低炭水化物の料理のレシピ、そして炭水化物量カウンターやメニューまでも含んでいる。（Amazon.com）