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東アジアの開発経済学 (有斐閣アルマ)

価格: ¥2,310
カテゴリ: 単行本
ブランド: 有斐閣
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「アジアの発展モデル」を分かりやすく解説した良書 ★★★☆☆
1960年代以降の東アジアの経済発展の歴史を東アジア全体と各地域ごとに紹介している専門書です。
経済発展の傾向とモデルを紹介するだけでなく、国際社会全体や欧州・ラテンアメリカ・資源保有国など
の経済発展の傾向と比較しながらその特徴を浮き彫りにし、さまざまな視点から解説がなされているので、
内容の詰まった非常に参考になる本だと思います。

ただし初版の出版から約10年が経過しているため、アジア通貨危機や近年の中国の台頭などに触れられ
ておらず、内容としては時代遅れな部分もあります。また本書は「西欧・アメリカ的な資本主義経済シ
ステムを後続のアジア諸国に導入するにはどうすればよいか」という、筆者の主張の元に書かれているの
で、その点は冷静に読むことが必要です。それも少々時代遅れで、現地視点というより上から見下ろした
日本側の視点からの主張なので…

そうは言っても「アジアの発展モデル」は、今後の東アジアを考える上で避けて通れない事項であり、ま
た本書の主張は現在のアジア地域研究にも十分通ずることが多いと思うので、経済発展に限らずアジア研
究に興味がある人ならば是非読んでおくことをお勧めします。

中身がギッシリ詰まった好著 ★★★★★
実によくまとまっており、開発経済学を勉強したい学生は必読文献といえるでしょう。
その完成度の高さから、数多くの学部ゼミで使用されている本です。

前半は開発経済学・アジア経済を理解する上で必要十分な事項(輸入代替工業化・輸出指向工業化・直接投資・雁行形態・WTO・AFTA・権威主義開発体制etc...)が、この本を読むことでマスターできる構成になっています。

後半はアジア各国別の経済情勢がまとめられており、初学者にとって非常に分かりやすい。
たった一つだけ注文をつけるとすれば、出版が1997年12月のため、アジア通貨危機発生のメカニズムや近年の経済動向(たとえば中国のWTO加盟、FTA、情報の非対称性など)について触れられていないということです。

これだけ優れた本なのだから、ぜひ最新の学説を踏まえた改訂をお願いします。
本当にわかりやすい! ★★★★★
 私は外国語学部の学生で、経済の知識はあまりないのですが、この本はそんな私にでも理解できる本でした。開発経済学の本は、「入門」なんて書いてあるものでも大半が難しいのに、この本はぜんぜん違いました。

 まず第一に筆者が小難しい概念をかみ砕いて、平易な言葉で説明していることが挙げられます。例えば「制度能力」という開発経済でよく登場する言葉について本書では「政策を実施する政府の腕の良さを決めるもの。具体的には、優秀な官僚機構、適切な官民関係、所得分配メカニズムなど」と明快に説明してます。

 第2に、東アジア各国(東南アジアも込み)の戦後からアジア通貨危機あたりまでの開発・工業化の流れを簡潔に説明。ここで、特筆すべきは各国が開発のために実施した政策を「結局!、この政策は何なのか?」という視点から、複雑な経済政策の枝葉末節を省き、分かり易くかつ本質を逃さずに説明している点である。

 もちろん、数式もごくたまに登場するのですが、そういう所は分からなくてもいいと思います。僕も理解できなかったのですが(外国語学部なので)、本書全体を通じて分かり易い部分の方が遙かに多いので、良しとしようと思えます。