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林住期

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 幻冬舎
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読み易い ★★★★☆
 氏のこの類の本はどれも語りかけるような文章で読み易いと思う。内容も分かり易かった。林住期という発想には大いに勇気付けられたし、独自の視点にはなるほどと思わせるものがあった。ただ後半の戦時期での体験は、林住期のテーマからやや離れて、付け足しのように感じられた。人生の後半をどのように生きるか、具体例など掲げて、もっと踏み込んで聞きたい気がした。
老後の生き方指南書、です ★★★☆☆
読み始める前から、団塊の世代向けの<老後の過ごし方読本>ではないかと想像していましたが、読んでみたらやはりそうでした。

人生においては「学生期」と「家住期」が価値があるもので、その後は価値がないものとする従来の考え方は、人生の後半を生きる我々にとっては納得できないところがある。

「林住期」が人生のピークだと考えることはできないだろうか。 人間の義務(勉学、子孫繁栄)を果たして、自分を自分のためだけに使える時代がやっと来たのだ。
林住期を実りのあるものとするには・・・

四住期の四つの区分はそれぞれ25年だとされています。 50歳から75歳が林住期に相当するのですが、この本を書いた時点で五木さんは74歳でした。
五木さんの林住期は終盤にさしかかっていたんですね。 それもあってか「五木寛之は林住期をいかに充実させたか」の色合いが強く、自慢史っぽい仕上がりになっています。

五木さんの「林住期」には、人生の終盤を意義あるものにしたいという真摯な思いがありました。 彼は後半生をそのように実践してきたのだと思います。
人生の後半を積極的に肯定する ★★★☆☆
「大河の一滴」ほか、著者の他の作品とトーンは似ている。今回のテーマは50歳から75歳までの25年間を「林住期」として、「人間が義務を離れて自分のために生きる時期」と位置づけ、積極的に肯定する。面白かったのが、昔、人間の中心点は「胆」であって、次に胸や心臓など「心・ハート」が重要視され、今は「脳」の時代と、どんどん上に上がってきている。脳科学者が多くテレビに露出し、多くの人が脳トレにはげむ時代は来たるべくしてやってきたのだと思った。
林住≠臨終 ★★★★★
『天命』に引き続き、文庫化にともなって購入しました。
五木さんの死生観は一貫しているなぁと感心しました。
人生100年のご時世。
人生において「林住期」が最も充実した期間という五木さんの言葉は優しく説得させられる。
50で仕事から退き、自分の好きなことをやろう!!と元気を貰える。
しかし現実問題、諸々の事情からなかなか実現は無理かも知れない。
それでも退職後、不毛に余日を過ごすことだけはしたくないものです。

巷ではアンチエイジング等、老化に逆らうことが叫ばれているが、
自然の摂理に身を委ねることも大切かと考えてしまいました。
身体は必ず衰えていきますが、精神の若さだけは失いたくないものです。

もう私は「家住期」に位置してますが、記されてることとは大分遅れをとってます;
充実した「林住期」を期待しつつ、今を大切に生きていかねばと肝に命じた次第です。
「林住期」こそ人生のクライマックス ★★★★☆
古代インドでは、人生を次の四つの時期に分けて考えていたと言う。「学生期」、「家住期」、「林住期」、「遊行期」。本書は、現代では50-75歳に当たると考えられる「林住期」に焦点を当てたもの。従来は「林住期」は人生の最盛期の後に来る黄昏時だと考えられていた所を、「林住期」こそ人生のクライマックスと捉える試みである。

「"苦"の世界の中で"歓び"を求め、真の"生き甲斐"を探す」、これを「林住期」の意味だと考える。その実現には"発想の転換"と言った安易な道はなく、慎ましい日常の努力の積み重ねが重要と言う。著者は「林住期」には「re-(reset, restart etc.)」ではなく、「Jump」がふさわしいとする。「学生期」、「家住期」を土台としたジャンプである。社会や家族への義務を「家住期」で果たした後の「林住期」では自己本来の人生に向き合うべしとする。家の解体も勧める。ある意味での「出家」である。このためには「家住期」からの準備(目的、資金)が必要である。「林住期」は実りの時期なのだ。鬱病への対処法(共に生きる)や呼吸法(「気づき」の重要性)等、「林住期」にとって重要な健康法についても述べられる。「林住期」になってからの勉強が本当は面白いと言う論もうなづける。最後にブッダに絡めて、「思うようにならない世の中」を生きて行く道の存在を語る。

本書を読んで、「何だ、結局は精神論じゃないか」と批判する事は容易である。だが、「林住期」のスタート時点に立っている私はある種の安らぎを覚えた。五木氏はバブルの崩壊後、中高年の自殺や鬱の発症の増加を憂いて、「大河の一滴」等の"魂の救済本"を多く出版している。本書もその流れを汲むものだが、具体的ノウハウを排し、読む者の心に優しく語りかけた内容は、安らぎと希望を「林住期」の方に与えるだろう。