未だ根強い人気を持つ、石ノ森章太郎原作の特撮TVシリーズ「人造人間キカイダー」の直接的な続編に当たるシリーズ。前作の最終回で崩壊した悪の結社・ダークのプロフェッサー・ギルの頭脳を頭部に組み込んだハカイダーが、3人の部下を従えハカイダー4人衆として復活。ジロー以前に光明寺博士が開発したイチロー=キカイダー01が対抗するというストーリーライン。
   基本的にその後のジャイアントデビル出現や、ギルの子供たちを巡る攻防戦のあたりは石ノ森の原作に忠実なのだが、主役である(原作は最後までジローが主役)イチローが旧式で良心回路が装着されておらず、繊細な神経を持つジローとの違いを描けなかったあたりは物足りなさが残る。一方で長坂秀佳が執筆した、ワルダーやビジンダーたちロボットによる交流劇は、TV独自の視点が生かされたエピソードで、独自の味わいを感じさせて秀逸。後にアニメ版も製作された。(斉藤守彦)