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猫とともに去りぬ (光文社古典新訳文庫)

価格: ¥560
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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頭が柔らかくなる ★★★★★
作者のユーモアに心躍る一冊。

ユーモアの面白さもさることながら、
ありえない展開が自然と感じられる物語の運び。
絵本や童話を読んだときのような安心感。
その裏に存在するある種の残酷さ。

各要素が絡み合い不思議であるが妙に現実感のある世界が目の前に広がってくる。
自由奔放・・・ ★★★★☆
猫になりたくなったから猫になった。猫をやめたくなったからやめた。
魚になろうと思ったから魚になった・・・。
・・・どの話にもオチはない。
何の予備知識もなく読んだので、最初のほうは「・・・だから何なの?」という印象。

しかし作者が児童文学作家と知って納得。これは子どもの世界ですね。
「今からみんな魚になりましょう」「今度は魚をやめて猫にしましょう」
子どもの世界では、なりたいものになれるし、したいことをする。そこに理屈はいりません。
そう思ったら、読むのが楽しくなりました。

どれも読みやすくて、そこそこ楽しめる短編集ですが、個人的には栓抜き部品工場の社長マンブレッティ氏が最高。
この人だけ複数回登場しているところを見ると、人気キャラ(?)だったのでしょうか。
悪役はこうでなくっちゃって感じの、まぬけっぷりです。
未来に向けての童話 ★★★★★
童話イコール昔話ではないのだと気づかせてくれる作品集、
猫になる老人もいれば 魚になる一家もいる。 どれもまったく不自然さのない軽妙な物語ばかりである。
シンデレラと白雪姫のパロディも混じっているが 原作を離れてここまで独立した作品とする腕前には感服する。
スパイスの効いた大人向けのスウィーツ詰合せ ★★★★☆
 クスリと笑いながら、身につまされる…少々(かなり?)キツめにスパイスを効かせた、大人向けのスウィーツ詰合せ、といったところか。
 荒唐無稽というか奇想天外というか…豊かな想像力と、自由自在なナンセンスとパラドクス、そして強烈なアイロニー。それらで軽快に、しかし、ラディカルに語られる“現代の寓話”集。
 俗物的なブルジョワ(今風に言うと“セレブ”?)、つまらない小役人、そして“常識的な”小市民…言わば、“普通のオトナたち”に対する辛辣なあてこすりや皮肉(「社長と会計係」「お喋り人形」など)もあれば、より直接的な社会や文明に対する批評(表題作や「箱入りの世界」など)、そして、「ガリバルディ橋の釣り人」のようなむしろ哲学的とも言えるようなエピソードもある。
 ロダーリといえば“児童文学家”というイメージだったし、この本も子どもは子どもなりに楽しく読めるのかも知れないが、むしろこれは大人が読むべき作品だろう。リズム感とテンポ、そしてとぼけた味わいを伝える訳文も秀逸!
つっこみは不在 ★★★★☆
あたり前のように、あたり前でないことが起こる。
つっこみ不在の喜劇性。それがこの物語たちのおもしろいと思ったところだ。

「なんでそんなに力が強いのか」という質問にたいして、
「重荷を背負うことに慣れっこなんです。大家族の生計がすべて僕の肩にかかっているのですから」と答える。
そんなユーモアセンスが、これでもかと散りばめられている。

世界遺産も大変なことになっている。
コロッセオは猫によって占拠。ヴェネツイアは水没の危機。
ピサの斜塔は宇宙人によって、持ち運びサイズにまで縮められる。
ユネスコが聞いたら泣きそうだ。

笑いは笑いでも、上質の笑いである。明るい笑いを楽しむには持ってこい。