膨大な割に体系がない
★★☆☆☆
地図の歴史を概観というか総まくりした本。600ページを費やしても、これだけ幅広いと内容は薄められて読み物としては雑駁になるし、かと言って教科書でないから知識の体系化(特に数学を使った)ができている訳でもない。地図フェチの私でも読んでいてつまらなかった。何でも書いてあるから参照にはいいのかなあ。そう使うには話題の扱いがエピソード的だ。
取り上げられている話題を扱った短い本の方がよほど面白いし、測量の細かい点の描写もしっかり書けていて好奇心を満足させてくれる。例えば、「地球を測った男たち」(リブロポート)などがお薦め。