岩波新書赤版
★★★★★
当時、簡単に手にいれることのできる参考書は、岩波新書しかありませんでした。
わたしの場合、ながいあいだ、新書の内容と、映画のストーリーの2つだけで、ロレンスの印象が決められていたことになります。
とにかく「暑い」映画。観てる方まで喉が渇く。
★★★★☆
ちゃんと観たのは今回がはじめてです。前半から中盤まで砂漠の過酷さや照り付ける太陽の照射が丁寧に描かれてあり、今のこの暑い時期と被り(7月)よりいっそう映画に入っていけました(笑)♪撮影はかなり大変であったのではないかと想像されます(汗)。役者やスタッフさん達は喉の渇きを耐えながら、監督の「はいっOK!ちょっと休憩!」「お−−い!水!水!水持ってきてぇ!!」など言いながら撮影してたのではないでしょうか(笑)?←(ま、想像ですが)映画の内容の方ですが、古い映画の割にはしっかり「戦争」が描かれてあり、イギリスの利益による領土拡張の思惑や戦争をする事で表れてしまう人間の狂暴性や殺しにマヒしてしまう感覚など、一言では説明の出来ない重い映画に仕上がってます。やはりアカデミー作品賞を受賞するだけの見応えはありました。
もう映像の素晴らしさに尽きる
★★★★★
初めはこのロレンスという人物がどういう人であったのかも知らずに見ていた。映像と音楽が素晴らしいのでそれだけで見ていた。もともとデビッド・リーンの映画は映像が美しくかつ自然のままで凝っている(時間をかけて気に入るまで待っているので有名)ので実に美しいシーンの連続です。砂漠とピーター・オトゥールの目の色が素晴らしい。実に素晴らしい。僕は何回も飽きもせず砂漠とピーター・オトゥールの目の色を見て楽しんできた。こんな映画は他にないです。ストーリーとしては日本でいう中間管理職の悲哀ということなんでしょうが、どうせ悲哀で討ち死にするのならこういうのがいいといつも思っている。
アラブの英雄、イギリス人将校ロレンスの活躍と悲哀
★★★★★
時は1916年。アラビア半島を支配するオスマン帝国から独立するため
イギリス軍はアラブ民族を支援していました。
その支援の1策として、アラブに詳しい将校、ロレンスがアラビアへ赴きました。
この映画は、そのロレンスの活動と悲哀を描いた長編映画です。
すべて素晴らしいですが、まず映像がいいです。
交通が整備されていない砂漠での撮影は困難だったと思われる中
数多くの名シーンがありますが、砂漠の地平線から点が現れ
徐々にラクダとなっていくシーンは映画史上に残る名シーンです。
また、演技もいいです。アラブとイギリスのはざまで
トルコに抵抗活動をしていく中で悩み、揺れ、変節していくロレンスを
主演するピーター・オツゥールが見事に演じています。
私は、敗走するトルコ軍に対して突撃する時のセリフ「皆殺しだ!」
(原文「No prisoners!」)が、特に印象に残っています。
彼も完全な英雄でなく、1人の人間であることがよく現れていると思います。
実際のロレンスがどんな人物だったかは、もう知ることはできませんが
彼がアラブの英雄として戦い、傷つき、そして死んでしまったこと。
それがこのような傑作映画につながったことに、素直に感動しました。
人間ドラマや英雄ものが好きな方におすすめします。
アンソニー・クインがカッコヨイ
★★★★☆
いきなりバイクで主人公が事故って死ぬところから始まるオープニングはビックリ物で、ナカナカ。この作品の主人公T・Eロレンスは実在の人物で、その点ではかなりマジな歴史映画ともいえる。しかし、内容は極めて冒険的でヒロイックな物語。観るものを画面に引きつけて離さないその魅力は不朽の名作に恥じないと思われまする。大体がこのロレンス中佐自身がプッツン男として名が高く、ピーター・オトゥールの何ともいえない持ち味が、主人公の実像にかなり迫っているとか(実物は顔がデカくて、おチビさんですが。)。スケールの大きさ(武器、人員など。)もさることながら、私は砂漠が舞台になっている映画が大好きでのう。そして脇役陣の中にモウ烈に好きな役者がいるんだ。その名はアンソニー・クイン。この人はこの映画に出てくるような部族の親玉みたいな役をやると恐ろしくスゴミがきいて、存在感があるんだなァ。一言申しそえておきますが、P・オトゥール大会とか称して「アラビアのロレンス」と「マーフィーの戦い」等を同時に観ないように。ヘタすると立ち直れないダメージになる恐れがあります由。もっと調子に乗って「将軍達の夜」なんてのを続けて観ないように・・・・・・・。