アウターリミッツ 完全版 2nd SEASON DVD-BOX
価格: ¥28,455
評判が落ち、中止の危機に常にさらされて、管理や制作のスタッフが変更させられるという心配があった『アウターリミッツ』のセカンドシーズン(1964-65)だが、この中には全シリーズを通しても秀逸といえる作品がある。『トワイライトゾーン』はCBSからあっという間に消えてしまったが、ABCの経営陣は市場調査や評価調査の結果から、下降気味であったこのSF番組を目玉とすることにした。シーズン初めのいくつかのエピソードは期待を持たせるものだったが、その後の『アウターリミッツ』は予算も減り、酔っ払ったハロウィーン・パーティーでも通用しないようなゴム製の衣装を着けた生物たちが出てくるだけになってしまった。制作にはほとんど関わらなかった前管理者で、『新弁護士ペリー・メイスン』のプロデューサー、ベン・ブレディーはこの危機的なシリーズを続けようと模索し、共同プロデューサーのシーレッグ・レスターや良い脚本家や素材を探す努力をした。
ハーラン・エリスンがデイヴィッド・J・ショウの貴重な著作『The Outer Limits Companion』で述べているように、人気が落ちたことによりエピソードの質はABCの経営陣が認めるレベルをどんどん下回っていった。エリスン自身が手がけたエピソード「38世紀から来た兵士」(後の『ターミネーター』に影響を与え、法的に問題になる)と「ガラスの手を持つ男」は単独のエピソードしては、このシリーズで最高の作品だった。2話完結の「見知らぬ宇宙の相続人」(若かりしロバート・デュヴァルが主演)は、全シーズンを通して欠けていた長編についての可能性を示した。こうした秀作が今シーズンを盛り返し、他にも「謎の惑星ウルフ359」 (後の『スタートレック ネクストジェネレーション』でも同じ題材が使われる)がローテクながらも気味悪さを十分に出したし、「二次元からの闖入者」は、ABCの生半可な<モンスター物語>としては相対的にベストといえる作品だった。だがこれだけでは力不足だった。土曜の夜を席巻した『The Jackie Gleason Show』に対抗して17話を放映した後、この1960年代を代表する偉大なSF物語は、惜しまれて中止となった。それ以降も類似の番組は続き、1995年にはついに『新アウターリミッツ』として復活した。(Jeff Shannon, Amazon.com)