レコード1枚について見開き2ページ。どんな人気盤も隠れたマイナー盤も関係なく、同じように解説を加えていく。その中で僕たちは、名プロデューサー・ライオンの軌跡をたどりながら、なぜブルーノートでかくも多くの名盤が生まれたのか、という秘密に迫ることとなる。本書を読んで、改めて紹介されている作品を聴き直してみよう。必ず新しい発見があるはずだ。
ブルーノートはひとつのレーベルであることに違いはないのですが,単なるジャズレコードの集合体ではなく,偉大なプロデューサであるアルフレッド・ライオンによって創造されたひとつの哲学と言ってもよいでしょう.それぞれの演奏者はあくまでもプレイヤーであり,レコードあるいはレーベルを作るのはプロデューサの仕事であるということがよく分かります.
それぞれのレコードに収録されている曲がどんな感じで,聞き所はどこかというようなことを期待していると若干期待はずれに終わるかもしれませんが,ブルーノートとは何ぞやという向きにはお勧めです.