結局自伝なのか?そうじゃないのか
★★☆☆☆
まずこの本は“自伝ではない”らしいです。
読んですぐ「もしもアナタが私の自伝を期待してこの本を取ってくれたのならここから数行読んでくれるだけでOKよ」と書いてあり
その後に5行ほどの軽いニコールの自己紹介。
自伝じゃないのか。と思いつつ読んでいくと
やっぱり自伝なのだろうな、と思える表現が多数出てきて、終始「どっちなんだ?」と混乱しながら読んでいました。
ちなみに登場人物は“架空の人”と本書で語りつつ、
友人セレブ達をモデルにしたことは認めているニコール。
「この登場人物=このセレブ」というのをまとめました。読む際の参考にどうぞ↓
クロエ=ニコール
シモーヌ=パリス・ヒルトン(ニコールとは幼なじみ)
DJ レイ=DJ AM(ニコールの当時の婚約者)
アナ=ケリー・オズボーン(ニコールとはあまり仲が良くなかったというウワサ)
キャリー=キンバリー・スチュワート(ニコールとは幼少時代から同じ学校に通っていた幼なじみ)
マイケラ=ビジョー・フィリップス(ニコールの友人の一人)
登場人物の設定を実際の人物と合わせるとかなり一致するので、モデルというよりそのまんま。
ちなみに実際に起こった出来事も多数あり、シモーヌ(パリス)の携帯データの流出など、クロエが幼少の頃にプリンスとタンバリンをしたことなどは実話。
しかし一つ気になったのはファッションショーでのストリップ騒動。
物語ではシモーヌ(パリス)がしたことになっていますが、実際だとこれはニコールが起こした事です。
出版した当時はニコールとパリスがケンカしていた時期なので、そういうことでしょうか?(^^;)
物語は、クロエという“過去の自分”を、大人になった“今のニコール”視点で語る。という感じでしょうか。
しかし、正直面白くないです。
登場人物は個性豊かですが共感はできない。
クロエはドラッグに溺れるが、結構あっさり立ち直ったりと、読んでいて感情移入しづらい。
むしろそんなものなのか…と思ってしまうくらいで、親と和解するシーンなどの肝心な所の内容が薄い気がします。
ちょくちょく出てくるジョークを交えた例え話しも、ちょっと分かりづらい。
ドラッグの話が大半なので、身近ではない日本人だと少し読んでいて気分が悪くなるかも。
でもこのあまり面白くない感じが、自伝的なのだとも思いました。
特に“心に残る物語”というわけではなかったです。
ハッピーエンド的な感じで終わりますが、実際だとニコールはこの後も逮捕されたり、DJ AMとの婚約破棄や激ヤセ報道など、バッドガールっぷりは続いていたので
むしろこの後の話が読みたいと思いました(笑)