それもそのはずだ、彼女は13歳でザグレブの音楽アカデミーに入り、クロアチアの高名なギタリストAstvanに師事し、17歳でローマのソルコンクールそして若干18歳にしてタレルガコンクールで優勝し、NY、ブリュッセル等で数々の賞を受賞した。そしてこの年齢にしてアメリカ、イギリス、ポーランド、オーストリア等数々の国々でリサイタルを敢行している。勿論ソロ活動のみならず、オーケストラとの競演もだ。多くの栄誉と実績をすでに残しているようだ。
このようなスターダムにのし上がるような逸材だが選曲は、例えば「大聖堂」「タンゴアンスカイ」「サンバースト」のような現代曲や派手な選曲ではなく、バッハやポンセのロマンソナタ、或いはタレルガでもダンサモーラ、ワルツ等寧ろ年配のギタリストが選曲するような曲が多い、しかしこの辺りが逆に若くして彼女がギター音楽史というのも深く考えているかのようだ。
決して曲は、テクニックをひけらかすような難曲という訳ではないが、シンプルな曲でも若若しく女性らしい繊細なタッチで滑るような旋律音によって彼女の潜在的なテクニックは推し量る事ができる。例えばバッハのプレリュードの流れるような高速なパッセージやタルレガのダンサモーラの瑞々しいくリズミカルな演奏を聴けば彼女素晴らしい技量は伝わってくる。
その他彼女の使用ギターはザグレブの製作者だったり、後半の選曲は故国の曲だったりと、生まれ故郷を大切にしているという感情も伝わってくる。もしかしたら格闘家のミルコクロコッlプ並なクロアチアの英雄になる日も近いかも!?